116B072|第116回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科補綴学
前歯部ブリッジの形態不良を主訴に来院した50 歳の女性の、初診時の口元の写 真(別冊No. 29A)、診察中に治療の参考となる補助線を記入した写真(別冊No. 29 B)及び治療後の口腔内写真(別冊No. 29C)を別に示す。 治療の参考としたのはどれか。2 つ選べ。

2つ選択
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正解: a・b
正答
a、b
この問題のポイント
前歯部補綴の審美設計では、歯列を顔貌の水平基準と垂直基準に調和させます。
解説
前歯部ブリッジの形態を整えるときは、瞳孔線を水平的な基準として切縁や咬合平面の傾きを評価し、顔面正中を垂直的な基準として歯列正中、前歯の位置、左右対称性を評価します。口腔内だけでなく、口唇との関係、スマイルライン、顔貌との調和まで確認することが重要です。
画像の確認
実画像では、治療前の口元で前歯部ブリッジの切縁と歯列正中に顔貌とのずれがみられ、補助線を記入した写真Bには水平線と正中を示す垂直線が引かれている。治療後写真では前歯の水平・左右配置が整えられており、参考にした基準が水平の瞳孔線と垂直の顔面正中であることにつながる。
選択肢の確認
a.瞳孔線
正しい。
瞳孔線は顔貌の水平基準となり、前歯切縁や咬合平面が左右に傾いていないかを評価する際に用います。
b.顔面正中
正しい。
顔面正中は歯列正中や前歯部ブリッジの左右的位置を決める重要な垂直基準です。
c.Spee 彎曲
誤り。
Spee彎曲は矢状面でみた歯列の前後的な咬合彎曲で、顔貌写真上の前歯部形態を決める補助線ではありません。
d.Balkwill 角
誤り。
Balkwill角は咬合平面とBonwill三角との関係を示す咬合器学上の角度で、顔貌の補助線ではありません。
e.Bonwill 三角
誤り。
Bonwill三角は左右下顎頭と下顎切歯点を結ぶ仮想的な正三角形で、前歯部審美の顔貌基準線ではありません。
覚えるポイント
- 瞳孔線は水平基準、顔面正中は垂直基準。
- 前歯部補綴では口唇、スマイルライン、歯列正中を確認する。
- Spee彎曲、Balkwill角、Bonwill三角は咬合・咬合器の概念。