115D025第115回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科補綴学

脳梗塞発症後の上下顎全部床義歯装着者に対する摂食嚥下リハビリテーションに おいて、直接訓練開始前の対応で正しいのはどれか。 2つ選べ。

2つ選択
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正解: a・b

正答

a、b

この問題のポイント

脳梗塞後の患者で直接訓練を始める前には、食物を用いる前に嚥下機能と気道防御機能を安全にスクリーニングすることが重要です。

解説

直接訓練は実際の食物を用いるため、誤嚥や窒息の危険を伴います。開始前には、意識状態、全身状態、口腔内の状態に加えて、嚥下反射と咳嗽反射を確認します。

RSSTは30秒間に反復して唾液を嚥下できる回数を測る非食物性のスクリーニングです。食物や水を用いずに嚥下惹起性を確認できます。咳テストはクエン酸などによって咳反射を誘発し、気道防御機能や不顕性誤嚥の危険を評価します。

全部床義歯装着者では義歯の適合や咀嚼能力も食形態の選択に関係しますが、設問は直接訓練開始前の安全確認を問うています。まず誤嚥に直結する嚥下と咳の評価を優先します。

摂食嚥下訓練のポイント
食物を使う前に、覚醒、姿勢、唾液嚥下、咳嗽、呼吸状態を確認します。安全性が不明なまま直接訓練へ進まないことが基本です。

選択肢の確認

a.RSST
正しい。
反復唾液嚥下テストで、食物を用いずに嚥下惹起性をスクリーニングできます。直接訓練前の安全評価に適します。

b.咳テスト
正しい。
咳反射による気道防御機能を評価し、不顕性誤嚥の危険把握に役立ちます。

c.咬合力検査
誤り。
義歯装着時の咬合支持や力の発揮を評価できますが、嚥下反射や誤嚥時の気道防御を直接判定する検査ではありません。

d.咀嚼能力検査
誤り。
食塊形成能力の評価には有用ですが、直接訓練を安全に開始できるかを判断する最初の嚥下スクリーニングではありません。

e.発語機能検査
誤り。
構音や発声の観察から口腔運動を把握できる場合はありますが、嚥下惹起性と咳反射を直接評価する検査ではありません。

覚えるポイント

  • RSSTは食物を使わない嚥下スクリーニングです。
  • 咳テストは気道防御機能と不顕性誤嚥の危険評価に用います。
  • 直接訓練前は、咀嚼能力より先に誤嚥と窒息の安全性を確認します。

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