115B046|第115回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科補綴学
チタン製インプラント材料の表面処理はどれか。 4つ選べ。
4つ選択
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正解: b・c・d・e
正答
b、c、d、e
この問題のポイント
チタン製インプラントでは、骨との接触を良好にするため、表面の酸化膜、粗さ、化学組成を変える処理を行います。陽極酸化、酸エッチング、サンドブラスト、ハイドロキシアパタイトコーティングはいずれも表面処理です。
解説
インプラント体の初期固定は骨質や埋入形態に左右されますが、その後のオッセオインテグレーションには表面性状も重要です。適度な微細粗造面は、血餅の保持、細胞接着、骨形成を促す環境を作ります。
- 陽極酸化:電気化学的に酸化チタン膜を厚くし、微細な多孔性や表面化学を変化させます。
- 酸エッチング:酸によって表面を選択的に溶解し、微細な凹凸を付与します。
- サンドブラスト:アルミナなどの粒子を吹き付け、表面を粗造化します。
- ハイドロキシアパタイトコーティング:骨の無機成分に類似する材料を表面へ被覆し、骨伝導性を高めます。
一方、時効硬化は合金内部の析出などを利用して機械的性質を変える熱処理であり、インプラント表面の微細形態や被膜を作る処理とは異なります。
選択肢の確認
a.時効硬化
誤り。
合金を一定温度に保持して析出相を形成し、硬さや強度を高める材料内部の熱処理です。表面粗造化や表面被覆を目的とする処理ではありません。
b.陽極酸化
正しい。
酸化チタン膜を電気化学的に成長させ、膜厚、孔構造、表面化学を変化させる表面処理です。
c.酸エッチング
正しい。
酸によってチタン表面を微細に溶解し、骨形成に適した微細粗造面を作ります。
d.サンドブラスト
正しい。
研削粒子を吹き付けて表面を粗造化し、骨との接触面積や機械的嵌合を高めます。
e.ハイドロキシアパタイトコーティング
正しい。
骨類似材料をインプラント表面へ被覆し、骨伝導性と早期の骨接触を高めることを目的とします。
覚えるポイント
- インプラント表面処理は、粗造化、酸化膜形成、骨伝導性材料の被覆に分けて整理します。
- 酸エッチングとサンドブラストは表面粗さを変えます。
- 時効硬化は材料内部の強化処理であり、表面処理ではありません。