119D073第119回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科補綴学

81 歳の男性。食事の際、義歯が外れやすくなったことを主訴として来院した。 義歯は5 年前に装着したが、徐々に義歯が動揺し、咬みにくくなったという。診察 の結果、義歯を製作することとした。来院時の口腔内写真(別冊No. 23)を別に示す。 上顎の筋圧形成後に使用できる印象材はどれか。2 つ選べ。

119D073の問題画像
2つ選択
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正解: a・c

正答

a、c

この問題のポイント

上顎無歯顎の筋圧形成後に行う精密印象には、流動性があり硬化後に非弾性となる石膏印象材酸化亜鉛ユージノール印象材を使用できます。

解説

筋圧形成では、個人トレー辺縁へモデリングコンパウンドなどを付加し、口唇・頰・下顎運動によって機能的な床縁形態を記録します。その後、トレー内面に精密印象材を盛り、粘膜面を記録します。

上顎無歯顎で大きなアンダーカットがなければ、石膏印象材や酸化亜鉛ユージノール印象材のような非弾性材料を用いることができます。いずれも薄い厚さで細部を記録し、比較的粘膜を圧迫しにくい材料です。

アンダーカットが強い場合は撤去時の破折・損傷を避けるため、弾性印象材を選択します。

画像の確認

実画像では上顎無歯顎の顎堤が高度に吸収し、前歯部粘膜は器具で容易に変形するフラビーリッジである。筋圧形成後の最終印象は組織を圧迫しにくい流動性の石膏印象材または酸化亜鉛ユージノール印象材で採得できる。

選択肢の確認

a.石膏印象材
正しい。
石膏印象材は流動性があり、アンダーカットの少ない無歯顎の精密印象に使用できます。

b.アクリル系印象材
誤り。
アクリル系材料は個人トレーや一部の機能印象材に用いられますが、本問で筋圧形成後に用いる代表的精密印象材ではありません。

c.酸化亜鉛ユージノール印象材
正しい。
酸化亜鉛ユージノール印象材は無歯顎粘膜の精密印象に使用できます。

d.モデリングコンパウンド印象材
誤り。
モデリングコンパウンドは主に概形印象や筋圧形成に用い、筋圧形成後の最終ウォッシュ印象材として選びません。

e.パテタイプシリコーンゴム印象材
誤り。
パテタイプシリコーンゴム印象材は粘度が高く、粘膜面の精密な薄膜印象に用いる材料としては適しません。

覚えるポイント

  • 筋圧形成後は流動性のある精密印象材を用います。
  • 石膏印象材と酸化亜鉛ユージノール印象材は非弾性です。
  • アンダーカットの有無で非弾性材料の適否を判断します。

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