119D002|第119回 歯科医師国家試験 過去問
歯科医学総合総合問題
アドレナリン含有2 %リドカイン塩酸塩によって症状が悪化するのはどれか。 1 つ選べ。
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正解: e
正答
e
この問題のポイント
甲状腺機能亢進症では交感神経刺激に対する感受性が高く、アドレナリンによって動悸、頻脈、血圧上昇などが増悪するおそれがあります。
解説
アドレナリンは局所血管を収縮させて局所麻酔薬の作用時間を延長し、全身移行を遅らせます。一方、心拍数増加、心収縮力増強、血圧上昇などの循環器作用もあります。
甲状腺機能亢進症ではカテコールアミンに対する反応性が亢進しているため、アドレナリン投与により頻脈、動悸、不整脈、血圧上昇などが悪化しやすくなります。未治療またはコントロール不良例では特に慎重な全身管理が必要です。
全身管理上の注意点
局所麻酔前に病状、服薬、脈拍、血圧を確認し、血管収縮薬は必要最小限に用います。
選択肢の確認
a.緑内障
誤り。
緑内障には病型による注意が必要ですが、歯科用局所麻酔薬中のアドレナリンで症状が悪化する代表的疾患として本問が問うものではありません。
b.気管支喘息
誤り。
気管支喘息では発作歴や亜硫酸塩への過敏性などに配慮しますが、アドレナリン自体は気管支拡張作用を有します。
c.消化性潰瘍
誤り。
消化性潰瘍はアドレナリン含有局所麻酔薬で直接増悪する代表的疾患ではありません。
d.鉄欠乏性貧血
誤り。
鉄欠乏性貧血では酸素運搬能低下に注意しますが、アドレナリンによる特異的な症状増悪を示す組合せではありません。
e.甲状腺機能亢進症
正しい。
甲状腺機能亢進症ではカテコールアミンへの感受性が高く、頻脈、動悸、不整脈などが増悪するおそれがあります。
覚えるポイント
- 甲状腺機能亢進症ではアドレナリンの循環器作用に注意します。
- 病状が不安定な患者では elective な歯科治療を避け、主治医と連携します。
- 血管収縮薬は一律に禁忌とせず、病状と投与量を評価します。