119D001|第119回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床小児歯科学
習慣性口呼吸を伴う小児でみられるのはどれか。2 つ選べ。
2つ選択
解答・解説を見る
正解: a・d
正答
a、d
この問題のポイント
習慣性口呼吸では舌が低位となり、下顎が後下方へ回転しやすくなります。口腔周囲筋の均衡が崩れることで、長顔傾向や上顎歯列弓の狭窄につながります。
解説
鼻呼吸が障害されて口を開けた姿勢が続くと、舌は口蓋から離れて低位舌となります。舌による上顎歯列内側からの支持が弱くなり、頰筋の外側圧が相対的に優位になるため、上顎歯列弓は開大ではなく狭窄しやすくなります。
また、気道を確保するための頭位・下顎位が習慣化し、下顎骨は時計回り、すなわち後下方へ回転しやすくなります。これにより下顔面高の増大、開咬傾向、口唇閉鎖不全などを伴うことがあります。
ひっかけポイント
口呼吸では舌圧が弱くなるため、上顎歯列弓は「開大」ではなく「狭窄」しやすいと整理します。
選択肢の確認
a.低位舌
正しい。
口呼吸時には舌が口蓋から離れ、安静時舌位が低くなりやすいため該当します。
b.鼻唇角の開大
誤り。
鼻唇角は上顎前歯の傾斜や口唇形態などにも左右されますが、習慣性口呼吸の代表的所見として一律に開大するとはいえません。
c.上顎歯列弓の開大
誤り。
舌による内側からの拡大作用が弱まり、頰筋圧が優位になるため、上顎歯列弓はむしろ狭窄しやすくなります。
d.下顎骨の後下方回転
正しい。
口呼吸に伴う開口姿勢が続くと、下顎骨は後下方へ回転し、長顔傾向を示しやすくなります。
e.下顎切歯の舌側傾斜
誤り。
下顎切歯の傾斜は個々の骨格・口唇圧・舌圧によって異なり、舌側傾斜は本問で選ぶ代表的所見ではありません。
覚えるポイント
- 口呼吸では低位舌と上顎歯列弓の狭窄を結び付けます。
- 下顎骨の後下方回転は下顔面高の増大や開咬傾向につながります。
- 口腔習癖は舌圧・口唇圧・頰筋圧の均衡で考えます。