118C061|第118回 歯科医師国家試験 過去問
73 歳の女性。上顎左側犬歯の審美不良を主訴として来院した。診察の結果、前 装冠による補綴処置を行うこととした。製作途中の補綴装置試適時の口腔内写真 (別冊No. 22A)と完成した補綴装置装着後の口腔内写真(別冊No. 22B)を別に示す。 A とB の間に行うのはどれか。2 つ選べ。

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正解: d・e
正答
d、e
この問題のポイント
金属を用いた前装冠では、前装材料と金属表面を確実に接着させるため、機械的・化学的な表面処理を行います。
解説
金属フレームを口腔内で試適し、適合を確認した後、前装部の金属表面をサンドブラスト処理して粗造化・清浄化します。これにより表面積が増え、微細機械的保持が得られます。
続いてメタルプライマーを塗布し、機能性モノマーによる金属酸化膜との化学的接着を高めます。その後、オペークレジンや前装用コンポジットレジンを築盛・重合して完成させます。
材料選択のポイント
金属にはサンドブラストとメタルプライマー、シリカ系セラミックスにはフッ化水素酸処理とシラン処理を組み合わせます。
画像の確認
実画像Aでは上顎左側犬歯部に粗造な金属表面をもつ前装冠のメタルフレームが試適され、Bでは歯冠色の前装部が完成して装着されている。金属と前装材料の接着前処理としてサンドブラスト処理とメタルプライマー塗布を行う段階であり、d、eに対応する。
選択肢の確認
a.グレージング
誤り。グレージングは陶材表面を平滑・光沢化する操作で、レジン前装冠の金属表面処理ではありません。
b.フッ化水素酸処理
誤り。フッ化水素酸処理は主にシリカを含むガラスセラミックス表面を粗造化する処理で、金属表面には用いません。
c.オペーク陶材の築盛
誤り。オペーク陶材の築盛は陶材焼付冠で行う工程です。本問の前装冠で必要なのは金属とレジンの接着処理です。
d.サンドブラスト処理
正しい。サンドブラスト処理で金属表面を清浄化・粗造化し、微細機械的保持を高めます。
e.メタルプライマーの塗布
正しい。メタルプライマーを塗布して、金属表面と前装用レジンの化学的接着を高めます。
覚えるポイント
- 金属表面はサンドブラストで粗造化します。
- メタルプライマーで化学的接着を高めます。
- フッ化水素酸処理は主にガラスセラミックスに用います。