118B047|第118回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科補綴学
再建手術を伴わない下顎区域切除術後に、下顎偏位が認められたことから口腔内 装置を製作することとした。 下顎歯列を咬頭嵌合位で保持するのはどれか。1 つ選べ。
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正解: d
正答
d
この問題のポイント
下顎区域切除後の偏位を咬頭嵌合位へ誘導・保持する装置がオクルーザルランプです。
解説
下顎区域切除後、再建を行わない場合は、残存筋群の牽引により下顎が欠損側へ偏位しやすくなります。オクルーザルランプは上顎側に斜面を設け、閉口時に下顎を非欠損側へ誘導して適切な咬合位へ導きます。
術後早期から偏位を抑え、咬合接触と咀嚼機能の改善を図ります。残存歯、偏位量、開口量に応じて装置を設計します。
補綴のポイント
顎切除後装置では、欠損部の閉鎖、舌機能補助、下顎誘導のどれを目的とするかを区別します。
選択肢の確認
a.顎義歯
誤り。
顎義歯は顎欠損を補綴して咀嚼、発音、嚥下、審美性を回復する総称ですが、下顎偏位を咬頭嵌合位へ誘導する具体的装置はオクルーザルランプです。
b.舌接触補助床
誤り。
舌接触補助床は舌と口蓋の接触を補い、構音や嚥下を改善する装置です。下顎偏位の誘導装置ではありません。
c.オブチュレータ
誤り。
オブチュレータは主に上顎欠損や口腔鼻腔交通を閉鎖する栓塞装置です。
d.オクルーザルランプ
正しい。
オクルーザルランプの斜面が閉口時に下顎を誘導し、咬頭嵌合位で保持しやすくします。
e.スタビリゼーションアプライアンス
誤り。
スタビリゼーションアプライアンスは歯列全体へ均等な咬合接触を与えるスプリントで、区域切除後の大きな下顎偏位を誘導する目的ではありません。
覚えるポイント
- 区域切除後の下顎偏位にはオクルーザルランプを用います。
- オブチュレータは主に上顎欠損の閉鎖に用います。
- 舌接触補助床は構音・嚥下の舌口蓋接触を補います。