117C051|第117回 歯科医師国家試験 過去問
上顎右側中切歯の色調改善のために、クラウンによる補綴処置を行うこととし た。初診時の口腔内写真(別冊No. 19A)、作業用模型上のクラウンの写真(別冊 No. 19B)及びクラウン装着後の口腔内写真(別冊No. 19C)を別に示す。 矢印の部分が最も関係するのはどれか。1 つ選べ。

解答・解説を見る
正解: e
正答
e
この問題のポイント
クラウン辺縁や歯頸部形態は、歯肉の健康と清掃性に関わる生物学的要件として評価します。
解説
クラウンの歯頸部では、辺縁の適合、位置、オーバーカントゥアの有無、エマージェンスプロファイルが歯肉炎、プラーク停滞、歯周組織への侵襲に影響します。矢印部が歯頸部辺縁や歯肉との関係を示す場合、最も関係するのは生物学的要件です。
審美性、強度、材料特性も重要ですが、歯周組織との調和と清掃性は生物学的要件として整理します。
画像の確認
実画像では、模型上のクラウン歯頸部に矢印が向き、装着後は周囲歯肉と連続する自然な歯頸形態になっている。歯肉への圧迫や清掃性に関わる歯頸部カントゥアであるため、生物学的要件を選ぶ正答eを支える。
選択肢の確認
a.機能的要件
この条件では最も関係するものではありません。
機能的要件は咬合、発音、咀嚼などに関係しますが、矢印部の歯周組織との関係を直接表すものではありません。
b.審美的要件
この条件では最も関係するものではありません。
審美的要件は色調、形態、透明感、左右対称性などに関係します。
c.力学的要件
この条件では最も関係するものではありません。
力学的要件は破折抵抗、保持・抵抗形態、咬合力への耐久性などに関係します。
d.材料学的要件
この条件では最も関係するものではありません。
材料学的要件は陶材やジルコニアなどの物性、接着、熱膨張などに関係します。
e.生物学的要件
正答。最も関係します。
クラウン辺縁と歯肉の位置関係、清掃性、歯周組織への影響は生物学的要件です。
覚えるポイント
- クラウン辺縁は歯周組織と調和させる。
- 過豊隆や辺縁不適合はプラーク停滞を招く。
- 機能・審美・力学・材料・生物学的要件を区別する。