117C050|第117回 歯科医師国家試験 過去問
40 歳の男性。上顎右側第一小臼歯のクラウン脱離による咀嚼困難を主訴として 来院した。診察の結果、咬合様式はグループファンクションであり、ジルコニアク ラウンを製作することとした。完成したクラウンの口腔内試適で隣接面接触、辺縁 適合性は共に良好であった。咬合検査後の口腔内写真(別冊No. 18)を別に示す。 次に行うのはどれか。1 つ選べ。

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正解: c
正答
c
この問題のポイント
クラウンの咬合調整では、支持咬頭と非支持咬頭、作業側と非作業側を区別し、必要な接触を残して干渉だけを除去します。
解説
上顎小臼歯では口蓋側咬頭が支持咬頭、頰側咬頭が非支持咬頭です。グループファンクションでは作業側の複数歯が接触しますが、強すぎる作業側干渉は調整が必要です。上顎作業側ではBULLの原則に従い、上顎頰側咬頭内斜面を調整します。
支持咬頭頂を不用意に削ると咬合高径や咬頭嵌合位の安定を損なうため、咬合紙の印記位置と偏心運動を確認して最小限に調整します。
画像の確認
実画像では、赤色の咬頭嵌合位印記に加え、側方滑走時の青色印記が上顎右側第一小臼歯クラウンの頰側咬頭に残っている。グループファンクション時の過高な側方接触を同咬頭で調整する必要があり、正答cに対応する。
選択肢の確認
a.クラウンの装着
この時点で次に行う処置ではありません。
咬合干渉が残ったまま装着すると、疼痛、破折、脱離の原因となるため、先に調整します。
b.クラウンの再製作
この時点で次に行う処置ではありません。
隣接面接触と辺縁適合は良好で、咬合調整で対応できるため再製作は不要です。
c.頰側咬頭の咬合調整
正答。次に行います。
作業側で過強な接触を示す上顎頰側咬頭を調整し、グループファンクションを整えます。
d.口蓋側咬頭の咬合調整
この時点で次に行う処置ではありません。
上顎口蓋側咬頭は支持咬頭であり、咬頭嵌合位の支持を失わないよう不用意に削りません。
e.辺縁隆線部の咬合調整
この時点で次に行う処置ではありません。
写真で問題となる主な印記は辺縁隆線部ではなく頰側咬頭にあるため、最初に選ぶ調整部位ではありません。
覚えるポイント
- 上顎臼歯の支持咬頭は口蓋側咬頭。
- 作業側干渉の調整ではBULLの原則を利用する。
- 支持接触を保存し、干渉だけを最小限に削除する。