117A077第117回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科補綴学

55 歳の女性。上顎右側第一大臼歯のクラウン破折を主訴として来院した。診察 の結果、ジルコニアを用いたクラウンを再製作することとした。CAD によるクラ ウンのデザイン時の画像(別冊No. 27A)、試適時の口腔内写真(別冊No. 27B)及び 装着時の口腔内写真(別冊No. 27C)を別に示す。 このクラウンの特徴はどれか。2 つ選べ。

117A077の問題画像
2つ選択
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正解: a・e

正答

a、e

この問題のポイント

ジルコニアクラウンは高強度で臼歯だけでなく前歯にも使用できますが、表面状態によって対合歯摩耗へ配慮が必要です。

解説

ジルコニアは高い曲げ強さ・破壊靱性を持つ酸化物セラミックスです。高透光性材料やステイニング技術の進歩により前歯にも適用されます。

本問のクラウンはCADで一体設計されたモノリシックジルコニアと考えられます。コンポジットレジンより硬く、表面が粗いままだと対合歯を摩耗させやすいため、咬合調整後の十分な研磨が重要です。

画像の確認

実画像では、CAD画面の咬合面から試適・装着後まで、クラウンは前装層の境界がない一体型の歯冠色形態として示されている。高強度材料として前歯にも適用可能である一方、硬い咬合面が対合歯摩耗に関与し得るため、正答a・eを支持する。

選択肢の確認

a.前歯にも適用できる。
正しい。
高透光性ジルコニアなどは前歯クラウンにも適用できます。

b.レイヤリング法で製作される。
誤り。
モノリシックジルコニアクラウンはブロックから切削して一体成形され、レイヤリング法が必須ではありません。

c.接着にシラン処理が有効である。
誤り。
ジルコニアはシリカをほとんど含まないため、シラン処理単独の効果は乏しく、MDP含有プライマーなどが有効です。

d.陶材焼付冠と同等の咬合面クリアランス量を要する。
誤り。
高強度のため陶材焼付冠と常に同等の咬合面クリアランスを要するわけではなく、設計・材料に応じた形成量とします。

e.コンポジットレジンクラウンと比較して対合歯の摩耗を生じやすい。
正しい。
ジルコニアはコンポジットレジンより硬く、粗い表面では対合歯摩耗を生じやすいため注意します。

覚えるポイント

  • ジルコニアは高強度で前歯・臼歯に応用できます。
  • 接着にはMDPが有効で、シラン単独では不十分です。
  • 咬合調整後はグレーズだけでなく十分な研磨が重要です。

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