116D081|第116回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科補綴学
48 歳の女性。上顎前歯部の審美不良を主訴として来院した。診察の結果、固定 性インプラント義歯による治療を行うこととした。上部構造を装着する前(別冊 No. 31A、B)と装着後の口腔内写真(別冊No. 31C)を別に示す。 矢印の処置の目的はどれか。1 つ選べ。

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正解: e
正答
e
この問題のポイント
セメント固定式インプラント上部構造では、アバットメント周囲の不要な空隙・アンダーカットを封鎖し、装着セメントの残留を防ぎます。
解説
提示された矢印部では、アバットメントの凹部や隣接する空隙を仮封材などでブロックアウトしています。これにより装着時のセメントが深部へ入り込まず、除去しにくい残留セメントを減らせます。
残留セメントはインプラント周囲粘膜炎・インプラント周囲炎の原因になり得ます。セメント量を少なくし、辺縁を可能な限り浅く設定し、装着後に残留物を確実に除去することが重要です。
画像の確認
実画像では、3本のインプラントアバットメントの唇側凹部が開いたAに対し、Bでは矢印部が白色材料で封鎖されている。完成した固定性上部構造をセメント装着する前に深い凹部をブロックアウトする処置であり、余剰セメントが内部へ入り込み残留するのを防ぐ。
選択肢の確認
a.適合調整
誤り。適合調整は上部構造内面や接触点を評価して行うもので、矢印のブロックアウトの目的ではありません。
b.接着力の強化
誤り。接着力の強化ではなく、余剰セメントが不要な部位へ流入することを防ぐ処置です。
c.平行性の確保
誤り。平行性はアバットメント形態や形成・設計で確保します。
d.アバットメントの強化
誤り。仮封材でアバットメント自体の機械的強度が高まるわけではありません。
e.装着セメント迷入の防止
正しい。アンダーカットや空隙を封鎖し、装着セメントの迷入・残留を防ぎます。
覚えるポイント
- インプラント補綴では残留セメントに注意します。
- 空隙をブロックアウトし、セメント量を最小限にします。
- 残留セメントはインプラント周囲炎の危険因子です。