115A053第115回 歯科医師国家試験 過去問

基礎歯科医学生理・生化学・薬理

治療薬により口腔・顎顔面に錐体外路症状が生じることがあるのはどれか。 2つ 選べ。

2つ選択
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正解: d・e

正答

d、e

この問題のポイント

口腔・顎顔面に現れる錐体外路症状について、ドパミン受容体を遮断する薬と、ドパミン補充療法に伴うジスキネジアを関連づけます。

解説

錐体外路症状は、基底核を中心とする運動調節系の障害によって生じます。口腔・顎顔面では、口唇をすぼめる、舌を突出する、咀嚼様運動を繰り返す、顎が不随意に動くなどの症状として現れることがあります。

統合失調症の治療に用いる抗精神病薬、特にドパミンD2受容体遮断作用をもつ薬では、薬剤性パーキンソニズム、急性ジストニア、アカシジア、遅発性ジスキネジアなどが生じることがあります。

Parkinson 病ではレボドパやドパミン作動薬を用います。長期治療では、薬効の変動に加えてレボドパ誘発性ジスキネジアが出現し、口腔・顎顔面の不随意運動としてみられることがあります。

歯科診療上のポイント
不随意運動があると、診療姿勢の保持、印象採得、補綴装置の装着、誤嚥・外傷の防止が課題になります。服薬内容と症状の出現時期を確認します。

選択肢の確認

a.貧 血
誤り。
鉄剤や造血に関わる治療薬の代表的な有害事象に、錐体外路症状は通常含まれません。

b.狭心症
誤り。
硝酸薬、カルシウム拮抗薬、β遮断薬などは狭心症治療に用いられますが、口腔・顎顔面の錐体外路症状を代表的に起こす薬ではありません。

c.糖尿病
誤り。
糖尿病治療薬では低血糖や消化器症状などが問題になりますが、錐体外路症状は代表的な薬物有害反応ではありません。

d.統合失調症
正しい。
抗精神病薬のドパミンD2受容体遮断作用により、薬剤性パーキンソニズムや遅発性ジスキネジアなどが生じることがあります。

e.Parkinson 病
正しい。
レボドパなどの治療に伴うジスキネジアが、舌・口唇・顎の不随意運動として現れることがあります。

覚えるポイント

  • 抗精神病薬ではドパミン遮断による錐体外路症状に注意します。
  • Parkinson病治療では、長期のレボドパ使用に伴うジスキネジアが問題になります。
  • 口腔顔面の不随意運動は、遅発性ジスキネジアの重要な所見です。

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