9PM150第9回 公認心理師国家試験 過去問

教育領域-04 不登校・教育機会確保・家庭訪問

14 歳の女子A、中学 2 年生。父親Bと二人暮らしである。 1 か月以上欠席が続いているため、スクールカウンセラーCが担任教師Dと共に家庭訪問を行った。Aの部屋はカーテンが閉じられ、暗く、Aはベッドに横になったままじっとしていた。Cの声掛けに対し、返事はなかった。Bによると、Aは朝になっても部屋から出ようとせず、一日中部屋に閉じこもっている。食事もお菓子を時折食べるだけで、極度に痩せてきた。以前は、学校の話をよく聞かせてくれたが、最近は会話もほとんどない。Bは仕事で忙しく、Aの様子が気になっているが、日中はAを一人にしているという。  CがBとDに提案するAへの支援として、優先すべきものを 1 つ選べ。

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正解: 1

正答

1

この問題のポイント

この事例では、不登校への一般的支援よりも、まず生命・健康リスクを優先して判断することが重要です。

Aは1か月以上欠席し、部屋に閉じこもり、声掛けにも返事がありません。食事はお菓子を時折食べるだけで、極度に痩せています。会話もほとんどなく、日中は一人で過ごしています。心理的問題だけでなく、栄養状態、脱水、摂食障害、うつ状態、自傷・自殺リスクなどを含め、医療的評価が必要な段階です。

解説

スクールカウンセラーが不登校の生徒に関わる場合、登校刺激や学習支援を急ぐのではなく、まず安全確認と健康状態の把握を行います。

この事例のAは14歳の中学2年生で、1か月以上欠席しています。ベッドに横になったまま反応が乏しく、一日中部屋に閉じこもり、食事もお菓子を時折食べるだけです。極度に痩せてきたという情報は、身体的危機の可能性を示します。さらに、以前は学校の話をよくしていたのに、最近は会話がほとんどないという変化もあります。

この段階では、食事内容の工夫や生活リズムの改善、教育相談、補習よりも、医療機関を受診し、身体状態と精神状態を評価することが優先されます。父親Bと担任Dには、Aを責めたり無理に登校させたりせず、速やかに医療につなぐことを提案する必要があります。

事例問題で見るポイント
不登校事例では、まず緊急性を確認します。極端な体重減少、食事摂取不良、反応の乏しさ、強い抑うつ、自傷・自殺リスクが疑われる場合は、医療機関への受診を優先します。

選択肢の確認

1.医療機関の受診
判定:優先度が高い。
Aは食事摂取が著しく少なく、極度に痩せ、反応も乏しい状態です。身体的な危険や重い精神症状が疑われるため、まず医療機関で身体状態と精神状態の評価を受ける必要があります。

2.食事内容の改善
判定:この段階では優先度が低い。
食事支援は重要ですが、Aはお菓子を時折食べるだけで極度に痩せており、家庭内の工夫だけで対応する段階ではありません。まず医療機関で栄養状態や身体リスクを評価する必要があります。

3.生活リズムの改善
判定:この段階では優先度が低い。
生活リズムの改善は、不登校支援で重要になることがあります。しかし、本事例では極度のやせ、食事摂取不良、反応の乏しさがあり、生活リズム指導より医療的対応を優先します。

4.教育センターへの相談
判定:この段階では優先度が低い。
教育センターへの相談は、不登校支援や学習支援を検討するうえで有用です。しかし、現在はAの健康状態と安全の確認が最優先であり、医療機関の受診が先です。

5.欠席期間中の授業の補習
判定:この段階では優先度が低い。
補習は学習面の支援ですが、Aは心身の状態がかなり悪化している可能性があります。学習の遅れへの対応よりも、まず生命・健康リスクへの対応が必要です。

覚えるポイント

  • 不登校支援では、最初に安全確認と健康状態を評価します。
  • 極端な体重減少、食事摂取不良、反応の乏しさがある場合は、医療機関につなぎます。
  • 登校刺激、生活リズム、補習は、緊急性が低いと確認されてから検討します。
  • スクールカウンセラーは、担任、保護者、管理職、医療機関と連携して支援体制を整えます。
  • 「学校に戻すこと」よりも、本人の生命と安全を優先します。

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