36Q30第36回 介護福祉士国家試験 過去問

こころとからだのしくみこころとからだのしくみ

鎮痛薬としてモルヒネを使用している利用者に、医療職と連携した介護を実践するときに留意すべき観察点として、最も適切なものを1つ選びなさい。

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正解: 4

正答

4.呼吸

この問題のポイント

モルヒネは強い鎮痛作用をもつオピオイド鎮痛薬です。重要な副作用の一つに呼吸抑制があるため、医療職と連携するときは呼吸状態の観察が特に重要です。

解説

モルヒネは、脳や脊髄にあるオピオイド受容体に作用して痛みを和らげます。一方で、呼吸中枢の働きを抑え、呼吸回数の減少、浅い呼吸、呼吸リズムの変化などを起こすことがあります。強い眠気や意識レベルの低下が、呼吸抑制に先行または併存することもあります。

介護福祉職は、呼吸回数だけでなく、深さ、リズム、努力呼吸の有無、胸郭の動き、顔色、口唇の色、意識状態、普段との違いを観察します。パルスオキシメータを使用する体制がある場合も、数値だけで判断せず、全身状態と合わせて確認します。

呼吸が明らかに遅い、浅い、呼びかけへの反応が悪い、チアノーゼがあるなどの異常を認めた場合は、直ちに医療職へ報告し、施設の緊急手順に従います。介護福祉職がモルヒネの量や投与間隔を独断で変更してはいけません。

モルヒネでは便秘、悪心・嘔吐、眠気なども起こり得ます。しかし、選択肢の中で生命に関わる副作用として最も優先して観察するのは呼吸です。

ひっかけポイント
モルヒネによる消化器症状では、下痢よりも便秘が代表的です。また、不眠よりも眠気や意識レベルの低下に注意します。

介護実践でのポイント
痛みの程度、鎮痛効果、副作用を同時に観察します。特に投与開始時、増量時、鎮静作用のある薬や飲酒が重なった場合などは、呼吸と意識の変化を丁寧に確認します。

選択肢の確認

1.不眠
適切ではありません。
モルヒネでは、不眠よりも眠気や鎮静がみられることがあります。睡眠状態の観察も必要ですが、この問題で最も重要な観察点ではありません。

2.下痢
適切ではありません。
モルヒネは腸の動きを抑えるため、代表的な消化器系の副作用は便秘です。下痢は典型的な観察点ではありません。

3.脈拍
適切ではありません。
全身状態を把握するために脈拍を観察することはありますが、モルヒネの重要な副作用として選択肢の中で最も優先されるのは呼吸抑制です。

4.呼吸
正答。最も適切です。
モルヒネは呼吸中枢を抑制することがあるため、呼吸回数、深さ、リズム、顔色、意識状態などを観察します。異常時は直ちに医療職へ報告します。

5.体温
適切ではありません。
体温は感染症などの観察に重要ですが、モルヒネの使用に伴う代表的で緊急性の高い副作用を直接把握する観察点ではありません。

覚えるポイント

モルヒネで最も注意する重篤な副作用の一つは呼吸抑制です。

呼吸回数だけでなく、深さ、リズム、顔色、意識状態を合わせて観察します。

モルヒネでは、便秘、悪心・嘔吐、眠気などにも注意します。

介護福祉職は薬の量を独断で変更せず、異常を観察して速やかに医療職へ報告します。

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