40PM117|第40回 管理栄養士国家試験 過去問
21 歳、男性。大学生。クローン病。BMI 18.0 kg/m²。1か月の入院加療を要した。入院前は、カレーライスなどの外食をする機会が多かった。成分栄養剤と食事を併用しながら食事療法を行うために、医師から退院前の栄養食事指導の依頼があった。患者は、入院前のように大学生活を送ることを希望しており、食生活の改善に意欲を見せている。患者への助言および説明の内容として、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
解答・解説を見る
正解: 3
正答
3
この問題のポイント
退院を控えたクローン病の大学生(BMI 18.0、成分栄養剤と食事の併用)への栄養食事指導として最も適当な助言を選ぶ事例問題です。
解説
クローン病では、病期、症状、狭窄の有無、栄養状態に合わせて食事を調整します。症状がある時期には低脂肪・低残渣で刺激の少ない食事が基本です。症状が落ち着いていれば過度な制限は避けますが、この患者は入院後で成分栄養剤を併用する段階なので、外食では脂質の多い料理を避けつつ十分なエネルギーを確保します。
この患者はBMI 18.0 kg/m²で低体重に該当し、成分栄養剤(脂質をほとんど含まない栄養剤)と食事を併用しながら、外食の多い大学生活に戻ります。外食では揚げ物や脂質の多いメニューを避け、煮物など低脂肪の料理を選ぶ力を身につけることが、栄養状態を改善しながら病状を管理する実践的な助言となります。
選択肢の確認
1.今の体重を維持しましょう。
誤り。BMI 18.0 kg/m²は低体重(18.5 kg/m²未満)に該当し、1か月の入院加療を経た状態です。維持ではなく、病状をみながら栄養状態の改善を目指します。
2.香辛料を活用して、食事摂取量を増やしましょう。
誤り。香辛料は症状がある時期に腹痛や下痢を誘発することがあり、退院直後の摂取量を増やす第一の工夫には適しません。症状との関係には個人差があるため、必要以上の一律禁止ではなく、本人の反応を見て調整します。
3.揚げ物より煮物を選びましょう。
正しい。揚げ物より煮物を選べば脂質量を抑えやすく、退院後に成分栄養剤と食事を併用するこの患者が、大学生活でも実践しやすい助言です。「煮物なら無条件に可」ではなく、食材や一回量も症状に合わせます。
4.大学食堂では、ハヤシライスを選びましょう。
誤り。ハヤシライスはルウに脂質が多く、カレーライスと同様に高脂肪でクローン病には不向きです。
5.成分栄養剤(1包80 g)は、ご飯(100 g)と同程度のエネルギーがあります。
誤り。成分栄養剤1包80 gは約300 kcalであり、ご飯100 g(約160 kcal)の2倍近いエネルギーがあります。同程度ではありません。
覚えるポイント
- クローン病の食事は病期・症状・狭窄・栄養状態で個別化し、症状がある時期は低脂肪・低残渣・低刺激を基本とする
- 成分栄養剤は脂質をほとんど含まず、1包80 gで約300 kcal
- 事例では患者の生活(外食の多い大学生活)に合わせた実行可能な助言を選ぶ