78AM80|第78回 診療放射線技師国家試験 過去問
X 線 CT のアーチファクトで誤っているのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
4.ケミカルシフトアーチファクト
問題のポイント
この問題は「X線CTのアーチファクトではないもの」を選ぶ問題です。
X線CTでは、X線吸収、検出器、再構成、被写体の動き、金属、線質変化などによってアーチファクトが生じます。
一方、ケミカルシフトアーチファクトはMRIでみられる代表的なアーチファクトです。
なぜケミカルシフトアーチファクトが誤りか
ケミカルシフトアーチファクトは、水と脂肪の共鳴周波数の違いによって生じるMRI特有のアーチファクトです。
MRIでは、脂肪中のプロトンと水中のプロトンで共鳴周波数がわずかに異なります。
この周波数差により、水と脂肪の境界で位置ずれや黒白の縁取りが生じることがあります。
X線CTは、X線の減弱情報を用いて画像を作る装置であり、核磁気共鳴周波数の違いは関係しません。
したがって、4.ケミカルシフトアーチファクトはX線CTのアーチファクトとしては誤りです。
他の選択肢との区別
1.メタルアーチファクト
正しいCTアーチファクトです。
金属による強いX線吸収やビームハードニング、フォトン不足により、金属周囲にストリーク状のアーチファクトが生じます。
2.リングアーチファクト
正しいCTアーチファクトです。
検出器素子の感度不良や校正不良により、画像上に同心円状のリングが出ることがあります。
3.ストリークアーチファクト
正しいCTアーチファクトです。
金属、被写体の動き、投影データ不足、高吸収物質などによって線状のアーチファクトが生じます。
4.ケミカルシフトアーチファクト
誤りです。
MRIで水と脂肪の共鳴周波数差により生じるアーチファクトです。CTの代表的アーチファクトではありません。
5.ビームハードニングアーチファクト
正しいCTアーチファクトです。
X線が被写体を通過する際に低エネルギー成分が吸収され、平均エネルギーが高くなることで、カッピングやストリークが生じます。
覚えるポイント
CTの代表的アーチファクト:
- メタルアーチファクト
- リングアーチファクト
- ストリークアーチファクト
- ビームハードニングアーチファクト
- モーションアーチファクト
- 部分容積効果
MRIの代表的アーチファクト:
- ケミカルシフトアーチファクト
- 磁化率アーチファクト
- 折り返しアーチファクト
- モーションアーチファクト
本問では、CTではなくMRIのアーチファクトであるケミカルシフトアーチファクトが正答です。