78AM10第78回 診療放射線技師国家試験 過去問

診療画像検査学診療画像検査超音波検査

甲状腺結節の超音波像を別に示す。 矢印で示すのはどれか。

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正解: 2

正答

2.音響陰影

画像の見方

提示画像は甲状腺結節の超音波像です。

超音波画像では、画面上側が浅部、画面下側が深部です。
甲状腺内に結節があり、その内部または辺縁に強い高エコーを示す部分が見られます。

矢印は、その高エコー部分の深部に続く黒い帯状の低エコー域を示しています。
これは、超音波が強く反射・吸収され、その奥に音が届きにくくなることで生じる所見です。

このような高エコー構造の後方にできる暗い影を、音響陰影といいます。

なぜ音響陰影か

音響陰影は、超音波が強く減衰する構造物の後方に生じます。

代表的には、

  • 石灰化
  • 胆石
  • 結石
  • 空気を含む構造

などの後方で見られます。

この画像では、甲状腺結節内の強い高エコー部分の深部に、縦方向の黒い影が伸びています。
甲状腺結節では、粗大石灰化や辺縁石灰化を伴うと、その後方に音響陰影が出ることがあります。

したがって、矢印で示されているのは音響陰影です。

他の選択肢との区別

1.ハロー
誤りです。
ハローは、結節の周囲を取り囲む低エコーの輪状構造です。
良性結節などで見られることがあります。
本画像の矢印は結節周囲の輪ではなく、高エコー部分の深部にできた黒い影を示しています。

2.音響陰影
正しいです。
強い反射・吸収を起こす構造の後方に、黒い影として描出されます。
本画像では、結節内の高エコー部分の後方に縦長の低エコー域があり、音響陰影に一致します。

3.側方陰影
誤りです。
側方陰影は、嚢胞や曲面構造の辺縁で音が屈折・減衰して、構造物の左右の深部に影が出る所見です。
本画像では、影は結節の側方ではなく、高エコー部分の真後ろに出ています。

4.多重反射
誤りです。
多重反射は、強い反射面の間で超音波が何度も反射し、深部方向に等間隔の反復エコーとして見えるアーチファクトです。
本画像の矢印部は反復する線状エコーではなく、黒く抜ける影です。

5.サイドローブ
誤りです。
サイドローブは、主ビーム以外の弱い超音波ビームによって、本来ない位置にエコーが描出されるアーチファクトです。
本画像のように高エコー構造の後方が暗く抜ける所見ではありません。

覚えるポイント

超音波で「高エコーの後ろが黒く抜ける」所見を見たら、音響陰影を考えます。

  • 音響陰影:石灰化・結石などの後方に黒い影
  • ハロー:結節周囲の低エコーの輪
  • 側方陰影:嚢胞や曲面構造の左右に出る影
  • 多重反射:等間隔に繰り返すエコー
  • サイドローブ:本来ない位置に出る偽エコー

本問では、甲状腺結節内の高エコー部分の後方に黒い影が伸びているため、正答は2.音響陰影です。

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