78AM9|第78回 診療放射線技師国家試験 過去問
右肋骨弓下縦走査の超音波像を別に示す。 考えられるのはどれか。

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正解: 4
正答
4.脂肪肝
画像の見方
提示画像は、右肋骨弓下縦走査の腹部超音波像です。
この走査では、肝臓と右腎が同じ画面に描出されやすく、肝実質のエコー輝度を右腎皮質と比較できます。
画像では、肝臓が右腎皮質よりも全体に高エコー、つまり白っぽく見えています。
このように、肝臓と腎臓の明るさの差が目立つ所見を「肝腎コントラストの増強」といいます。
肝腎コントラストの増強は、脂肪肝を示す代表的な超音波所見です。
なぜ脂肪肝か
脂肪肝では、肝細胞内に脂肪が蓄積します。
脂肪が増えると超音波の反射が強くなり、肝実質が高エコーに見えます。
典型的には、
- 肝実質エコーの上昇
- 肝腎コントラストの増強
- 深部エコーの減衰
- 肝内血管の不明瞭化
などが見られます。
本画像では、肝臓が右腎より明るく描出されており、脂肪肝を考える所見です。
他の選択肢との区別
1.胆石
誤りです。
胆石では、胆囊内に強い高エコー像と、その後方に音響陰影が見られます。
本画像では胆囊内結石や明らかな音響陰影は確認できません。
2.脾腫
誤りです。
脾臓は左上腹部にある臓器です。
本画像は右肋骨弓下縦走査で、主に肝臓と右腎を観察している画像です。脾腫を評価する画像ではありません。
3.腹水
誤りです。
腹水は、肝周囲や肝腎境界部などに黒い無エコー域として描出されます。
本画像では、肝臓と右腎の間に明らかな液体貯留は見られません。
4.脂肪肝
正しいです。
肝実質が右腎皮質より高エコーで、肝腎コントラストが増強しています。脂肪肝に合う所見です。
5.水腎症
誤りです。
水腎症では、腎盂や腎杯が拡張し、腎臓の中心部に黒い無エコー域が広がって見えます。
本画像の右腎には、腎盂腎杯の明らかな拡張は認められません。
覚えるポイント
右肋骨弓下縦走査で肝臓と右腎が同時に見えたら、肝腎コントラストを確認します。
- 肝臓が腎皮質より明るい:脂肪肝を疑う
- 肝腎境界に黒い液体:腹水を疑う
- 腎盂腎杯が黒く拡張:水腎症を疑う
- 胆囊内の高エコー+音響陰影:胆石を疑う
本問では、肝臓が右腎より高エコーで、肝腎コントラストが増強しているため、脂肪肝が正答です。
