76PM71|第76回 診療放射線技師国家試験 過去問
60 keV 光子の水中における全相互作用数に対するコンプトン効果の寄与の割合[%]に最も近いのはどれか。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、60 keV 光子が水中で起こす相互作用のうち、コンプトン効果がどの程度を占めるかが問われています。
水は実効原子番号が低い物質です。
診断領域のエネルギーでは、水や軟部組織では コンプトン効果が優勢になります。
60 keV では、全相互作用数に対するコンプトン効果の寄与はおよそ **85%**です。
解説
X 線・γ 線と物質の主な相互作用には、次のものがあります。
- 光電効果
- コンプトン効果
- 電子対生成
- 干渉性散乱
60 keV では、電子対生成は起こりません。電子対生成は 1.022 MeV 以上で可能になります。
したがって、60 keV の水中で主に考えるのは、光電効果とコンプトン効果です。
相互作用の起こりやすさは、光子エネルギーと物質の原子番号に依存します。
光電効果は、低エネルギーで、原子番号が高い物質ほど起こりやすくなります。
コンプトン効果は、電子密度に主に依存し、水や軟部組織のような低原子番号物質では診断領域で優勢になります。
60 keV の水では、光電効果も少し寄与しますが、全相互作用の大部分はコンプトン効果です。
したがって、選択肢の中では **85%**が最も近い値です。
ひっかけポイント
60 keV は低めの診断領域エネルギーですが、水は低原子番号物質です。
骨やヨードのような高原子番号物質では光電効果が重要になりますが、水ではコンプトン効果が優勢です。
選択肢の確認
1.誤り。
25%では、コンプトン効果の寄与が小さすぎます。60 keV の水ではコンプトン効果が主な相互作用です。
2.誤り。
40%も小さすぎます。水や軟部組織では、60 keV 付近でコンプトン効果の割合は半分を大きく超えます。
3.誤り。
55%は半分程度ですが、60 keV の水中でのコンプトン効果の寄与としてはまだ低めです。
4.誤り。
70%は比較的近い値ですが、60 keV の水中ではコンプトン効果の寄与はさらに大きく、選択肢の中では 85%が最も近いです。
5.正しい。
60 keV 光子の水中における全相互作用数に対するコンプトン効果の寄与は、およそ 85%が最も近い値です。
覚えるポイント
- 水や軟部組織は低原子番号物質です。
- 診断領域では、水や軟部組織で コンプトン効果が優勢です。
- 光電効果は低エネルギー・高原子番号物質で重要です。
- 電子対生成は 1.022 MeV 以上で可能になります。
- 60 keV の水では、コンプトン効果の寄与はおよそ **85%**です。