119B003|第119回 歯科医師国家試験 過去問
基礎歯科医学口腔解剖・組織・発生
神経細胞の老化によって細胞内で増加するのはどれか。1 つ選べ。
解答・解説を見る
正解: d
正答
d
この問題のポイント
老化した神経細胞では、消耗性色素である リポフスチン顆粒が細胞質内に蓄積します。
解説
リポフスチンは、細胞膜や細胞小器官の脂質が酸化され、リソソームで完全に分解されずに残った黄褐色の顆粒です。分裂しにくい神経細胞や心筋細胞などに加齢とともに蓄積するため、消耗性色素または老化色素と呼ばれます。
蓄積自体が直ちに細胞死を意味するわけではありませんが、長期間生存する細胞で過去の酸化的損傷が積み重なった指標になります。
選択肢の確認
a.キネシン
誤り。
キネシンは微小管上を移動して細胞内輸送を担うモータータンパク質です。老化色素ではありません。
b.Nissl 小体
誤り。
Nissl小体は神経細胞体にみられる粗面小胞体とリボソームの集合です。加齢で蓄積する消耗性色素ではありません。
c.アズール顆粒
誤り。
アズール顆粒は主に白血球の一次顆粒などを指します。神経細胞の老化で増加する顆粒ではありません。
d.リポフスチン顆粒
正しい。
リポフスチン顆粒は加齢に伴って神経細胞などに蓄積する黄褐色の消耗性色素です。
e.ニューロフィラメント
誤り。
ニューロフィラメントは神経細胞の中間径フィラメントで、軸索の構造維持に関与します。生理的老化で蓄積する代表的色素ではありません。
覚えるポイント
- リポフスチンは消耗性色素・老化色素です。
- 神経細胞や心筋細胞など、分裂しにくい細胞に蓄積します。
- Nissl小体は粗面小胞体、ニューロフィラメントは細胞骨格です。