119A081第119回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科放射線学

13 歳の女子。左側頰部の腫脹を主訴として来院した。1 年前に気付いていたが 痛みがなかったのでそのままにしていたところ、徐々に増大してきたという。上顎 左側の腫脹部は骨様硬で発赤や圧痛は認めない。初診時のエックス線画像(別冊 No. 29A)、CT(別冊No. 29B)及び3 D-CT(別冊No. 29C)を別に示す。 他に精査を依頼すべき部位はどれか。2 つ選べ。

119A081の問題画像
2つ選択
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正解: b・d

正答

b、d

この問題のポイント

若年者の顎顔面骨に生じる無痛性・骨様硬の膨隆では線維性異形成症を考え、皮膚病変と長管骨病変を精査します。

解説

線維性異形成症は、正常骨が線維性組織と未熟な骨梁に置き換わる骨病変です。若年者に発症し、顎顔面では緩徐に増大する無痛性の骨性膨隆としてみられます。単骨性のほか、複数骨に病変を生じる多骨性があります。

多骨性線維性異形成症にカフェオレ斑と内分泌機能亢進を伴うものがMcCune-Albright症候群です。そのため皮膚の色素斑を確認し、長管骨である大腿骨などに病変がないか画像検査を依頼します。大腿骨病変は変形や病的骨折の原因となります。

画像の確認

実画像Aでは左上顎骨から上顎洞に及ぶすりガラス状の骨濃度上昇と膨隆があり、B・Cでも左中顔面骨が境界不明瞭に肥厚している。若年者の線維性骨異形成を示す像で、多骨性病変やMcCune-Albright症候群を考えて大腿骨など他の骨と皮膚の色素斑を診察する。

選択肢の確認

a.脳
誤り。
脳は線維性異形成症の多骨性病変を検索する代表的部位ではありません。頭蓋顔面骨への広がりはCTなどで評価します。

b.皮 膚
正しい。
カフェオレ斑はMcCune-Albright症候群を示唆するため、皮膚の色素沈着を精査します。

c.消化管
誤り。
消化管ポリポーシスはPeutz-Jeghers症候群やGardner症候群などで重要ですが、線維性異形成症の代表的な検索部位ではありません。

d.大腿骨
正しい。
多骨性線維性異形成症では長管骨にも病変を生じるため、大腿骨を精査します。変形や病的骨折のリスク評価にも重要です。

e.眼瞼結膜
誤り。
眼瞼結膜の蒼白は貧血などの評価に役立ちますが、線維性異形成症に伴う代表的病変の検索部位ではありません。

覚えるポイント

  • 線維性異形成症は若年者の無痛性骨性膨隆としてみられます。
  • 多骨性病変では長管骨も検索します。
  • カフェオレ斑と内分泌異常を伴えばMcCune-Albright症候群を考えます。

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