119A034|第119回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科放射線学
49 歳の女性。右側舌の違和感を主訴として来院した。3 日前に他院で下顎右側 智歯を抜去した後から気になっているという。初診時のパノラマエックス線画像 (別冊No. 5A)とCT(別冊No. 5B、C、D)を別に示す。 行うのはどれか。2 つ選べ。

2つ選択
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正解: b・d
正答
b、d
この問題のポイント
下顎智歯抜去後の舌の違和感では、舌神経障害を疑い、一般知覚と味覚を分けて評価します。
解説
舌神経は舌前方2/3の一般知覚を伝え、途中で合流する鼓索神経線維は同部の味覚を伝えます。下顎智歯周囲を走行するため、抜歯後に知覚鈍麻、異常感覚、味覚障害を生じることがあります。
二点識別検査は触覚の空間識別能を評価し、濾紙ディスク法は基本味溶液を用いて味覚を評価します。両者を組み合わせることで障害範囲を整理できます。
画像の確認
実画像では、抜去部に近い下顎右側智歯部の舌側皮質骨と舌側軟組織の位置関係がCTで確認でき、術後の舌神経障害を疑う状況である。舌の一般知覚は二点識別検査、味覚は濾紙ディスク法で左右差と障害範囲を評価する。
選択肢の確認
a.舌圧検査
誤り。
舌圧検査は舌の運動機能と筋力を評価する検査で、舌神経の知覚障害を直接評価しません。
b.二点識別検査
正しい。
二点識別検査は舌前方部の一般知覚を定量的に評価し、舌神経障害の診査に用います。
c.口唇閉鎖力検査
誤り。
口唇閉鎖力検査は口輪筋などの機能を評価するもので、舌の知覚異常の診断には用いません。
d.濾紙ディスク法
正しい。
濾紙ディスク法は味質別の溶液を舌へ提示して味覚を評価し、鼓索神経線維の障害を調べます。
e.オーラルディアドコキネシス
誤り。
オーラルディアドコキネシスは「パ」「タ」「カ」の反復速度から舌口唇運動機能を評価します。知覚検査ではありません。
覚えるポイント
- 舌前方2/3の一般知覚は舌神経、味覚は鼓索神経線維です。
- 二点識別検査は一般知覚、濾紙ディスク法は味覚を評価します。
- 下顎智歯抜去では舌神経と下歯槽神経の損傷に注意します。