119A032|第119回 歯科医師国家試験 過去問
歯科医学総合総合問題
脳梗塞の既往がある79 歳の男性。水を飲んだ際に時々鼻からもれるという。嚥 下内視鏡検査時の上咽頭の写真(別冊No. 4)を別に示す。 疑われる機能障害を確認するための検査はどれか。1 つ選べ。

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正解: d
正答
d
この問題のポイント
飲水時の鼻漏出は鼻咽腔閉鎖不全を示唆します。機能確認にはブローイング検査を用います。
解説
嚥下時には軟口蓋が挙上し、咽頭後壁・側壁と接触して鼻咽腔を閉鎖します。この閉鎖が不十分だと、液体が鼻腔へ逆流したり、開鼻声が生じたりします。
ブローイング検査では、口から息を吹く動作を行わせ、鼻漏れの有無から鼻咽腔閉鎖機能を評価します。脳梗塞後では軟口蓋麻痺や協調運動障害を考えます。
画像の確認
実画像では、安静時と母音発声時を比べても軟口蓋の挙上による鼻咽腔の閉鎖が十分でない。飲水時の鼻漏出も合わせると鼻咽腔閉鎖機能不全が疑われ、呼気を口腔内に保持できるかをみるブローイング検査で確認する。
選択肢の確認
a.MWST
誤り。
MWSTは少量の水を用いる改訂水飲みテストで、嚥下の安全性をスクリーニングしますが、鼻咽腔閉鎖機能を特異的に確認する検査ではありません。
b.頸部聴診法
誤り。
頸部聴診法は嚥下音や呼吸音から嚥下状態を推定しますが、鼻漏出の原因となる鼻咽腔閉鎖不全の直接評価には適しません。
c.超音波検査
誤り。
超音波検査は舌運動や軟組織の形態評価などに用いられますが、本設問の機能確認の第一選択ではありません。
d.ブローイング検査
正しい。
ブローイング検査は口腔内圧を高めたときの鼻漏れを確認し、鼻咽腔閉鎖機能を評価します。
e.発声持続時間の測定
誤り。
発声持続時間は主に呼吸・発声機能を評価します。鼻咽腔閉鎖不全の確認にはブローイング検査が適します。
覚えるポイント
- 飲水時の鼻漏出は鼻咽腔閉鎖不全を考えます。
- ブローイング検査は鼻咽腔閉鎖機能を評価します。
- 軟口蓋挙上と咽頭壁の協調が鼻咽腔閉鎖に必要です。