118D025|第118回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科放射線学
82 歳の男性。下顎右側前歯部の審美不良を主訴として来院した。20 年前に近医 にて処置を受け、症状なく経過していたが、1 年前から歯頸部の実質欠損を自覚 し、徐々に増大しているという。初診時の口腔内写真(別冊No. 6A)とエックス線 画像(別冊No. 6B)を別に示す。 実質欠損の活動性の判定に有効なのはどれか。1 つ選べ。

解答・解説を見る
正解: a
正答
a
この問題のポイント
歯頸部の実質欠損では、表面の硬さや粗さを触覚的に確認すると、活動性の判断に役立ちます。
解説
活動性のある根面う蝕や歯頸部う蝕は、一般に表面が軟らかく、粗造で、プラークが停滞しやすい傾向があります。非活動性病変では表面が硬く滑沢になるため、探針によるごく軽い触診が判定に役立ちます。
強い力で探針を刺入すると病変を損傷し得るため、表面性状をなぞるように評価します。色だけでは活動性を決めません。
画像の確認
実画像Aでは、下顎前歯の歯頸部に褐色を伴う楔状・皿状の実質欠損が露出している。Bでは複数歯に根管充塡と補綴物がみられるが、活動性の判定にはエックス線上の形だけでなく、探針で欠損面の硬さや粗さを直接確かめることが有効である。
選択肢の確認
a.探 針
正しい。
探針で表面の硬さと粗さを軽く確認することは、実質欠損の活動性評価に有効です。
b.光照射器
誤り。
光照射器はレジンの重合に用いる器器で、病変の活動性判定には用いません。
c.齲蝕検知液
誤り。
齲蝕検知液は感染象牙質除去の補助に用いますが、歯頸部病変の活動性を直接判定する検査ではありません。
d.アイボリーセパレーター
誤り。
アイボリーセパレーターは隣接面を分離して診査・処置しやすくする器具です。
e.エチルクロライドスプレー
誤り。
エチルクロライドスプレーは冷刺激による歯髄反応をみるために用い、実質欠損の活動性評価とは目的が異なります。
覚えるポイント
- 活動性病変は軟らかく粗造、非活動性病変は硬く滑沢になりやすいです。
- 探針は強く刺さず、軽く表面性状を確認します。
- 色調だけで活動性を判断しません。