118C078|第118回 歯科医師国家試験 過去問
上顎前歯部にレジン前装ブリッジを製作することとした。口腔内で支台歯とフ レームワークの適合を確認後に常温重合レジンで固定し、ろう付け後に口腔内で再 度試適したところ支台歯に適合しなくなった。 不適合の原因で考えられるのはどれか。2 つ選べ。
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正解: a・e
正答
a、e
この問題のポイント
試適時には適合していたフレームワークが、ろう付け後に不適合となった場合は、ろう付け工程中の位置ずれや熱変形を考えます。
解説
分割したフレームワークを常温重合レジンで固定する際、固定が不十分であると、模型撤去、埋没、加熱の過程で位置関係がずれます。ろう付け用埋没材の混水比が不適切な場合も、硬化膨張、熱膨張、強度が変化し、固定された部品の位置ずれやフレームワーク変形につながります。
支台歯形成や印象、歯型に問題があれば、ろう付け前の口腔内試適の時点で不適合となるはずです。本問では「ろう付け前は適合し、後に不適合」という時間経過が原因推定の鍵です。
症例問題の解き方
不適合が初めからあったのか、技工工程の途中から生じたのかを確認し、原因となる工程を絞り込みます。
選択肢の確認
a.不十分な固定
正しい。常温重合レジンによる固定が不十分だと、埋没・加熱・ろう付け中にフレームワークの位置関係がずれます。
b.支台歯形成量の不足
誤り。支台歯形成量不足が適合に影響する場合はありますが、ろう付け前の口腔内試適で既に問題となるため、今回の変化を説明しません。
c.歯型のトリミング不足
誤り。歯型のトリミング不足も製作初期から適合に影響します。ろう付け前に適合していた事実と合いません。
d.支台歯の不鮮明な印象
誤り。支台歯の印象が不鮮明ならフレームワーク製作時点から不適合となり、ろう付け後だけに新たに生じる原因ではありません。
e.埋没材の不適切な混水比
正しい。ろう付け用埋没材の混水比が不適切だと膨張量や強度が変化し、加熱・ろう付け時の変形や位置ずれを招きます。
覚えるポイント
- ろう付け前後で適合が変わったら、固定と埋没工程を疑います。
- 常温重合レジンで部品を確実に固定します。
- 埋没材の混水比は膨張と強度に影響します。