118C068|第118回 歯科医師国家試験 過去問
72 歳の女性。市が行った介護予防教室でオーラルフレイルを指摘されて来院し た。身長は150 cm、体重は50 kg で6 か月前と比べて体重変化はなく、口腔内に 気になる症状はないという。口腔機能検査の結果を表に示す。 検査項目 低下の該当基準 検査結果 舌苔の付着程度 50%以上 66.7% 口腔粘膜湿潤度 27 未満 26 咬合力 350 N 未満 450 N 「パ」 6.0 回/秒 オーラル どれか1 つでも、 「タ」 6.0 回/秒 ディアドコキネシス 6 回/秒 未満 「カ」 6.0 回/秒 最大舌圧 30 kPa 未満 26 kPa 咀嚼能力 100 mg/dL 未満 240 mg/dL 嚥下スクリーニング検査 3 点以上 0 点 適切な対応はどれか。2 つ選べ。

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正解: c・d
正答
c、d
この問題のポイント
口腔機能低下症では7項目の検査結果を個別に判定し、低下している機能へ対応した訓練・指導を選びます。
解説
本症例では、舌苔付着度66.7%で口腔清掃状態不良、口腔粘膜湿潤度26で口腔乾燥、最大舌圧26 kPaで舌口唇運動機能ではなく低舌圧に該当します。
咬合力450 N、咀嚼能力240 mg/dL、嚥下スクリーニング0点は低下基準に該当しません。オーラルディアドコキネシスは各6.0回/秒であり、「6回/秒未満」ではないため低下とは判定しません。
したがって、低舌圧に対する舌抵抗訓練と、舌苔を含む清掃状態不良に対する口腔衛生指導が適切です。
症例問題の解き方
基準値の「未満」と「以下」を取り違えず、異常項目だけに対応する介入を選びます。
画像の確認
実画像の表では舌苔66.7%、口腔粘膜湿潤度26、最大舌圧26 kPaが低下基準に該当し、咬合力、発音反復、咀嚼、嚥下は基準を満たしている。可視化された低下項目に直接対応するのは舌抵抗訓練と口腔衛生指導であり、c、dとなる。
選択肢の確認
a.栄養指導
誤り。体重減少はなく、咬合力と咀嚼能力も保たれているため、まず栄養指導を選ぶ所見ではありません。
b.構音訓練
誤り。オーラルディアドコキネシスは各6.0回/秒で、低下基準の6回/秒未満には該当しないため、構音訓練が優先されません。
c.舌抵抗訓練
正しい。最大舌圧26 kPaは30 kPa未満で低舌圧に該当し、舌抵抗訓練が適切です。
d.口腔衛生指導
正しい。舌苔付着度66.7%は50%以上で口腔清掃状態不良に該当し、口腔衛生指導が必要です。
e.ミールラウンド
誤り。ミールラウンドは実際の食事場面で摂食嚥下や介助を評価する方法で、本症例では嚥下スクリーニングに異常がなく優先されません。
覚えるポイント
- 最大舌圧30 kPa未満は低舌圧です。
- 舌苔付着度50%以上は口腔清掃状態不良です。
- 6.0回/秒は6回/秒未満に該当しない点に注意します。