118C055|第118回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科放射線学
右側頰部の違和感と鼻閉感で来院した患者のエックス線画像(別冊No. 18A、B) とCT(別冊No. 18C)を別に示す。 原因で最も疑われるのはどれか。1 つ選べ。

解答・解説を見る
正解: a
正答
a
この問題のポイント
片側性の頰部違和感と鼻閉感を伴う上顎洞病変では、画像上の内部性状から真菌性上顎洞炎を鑑別します。
解説
副鼻腔真菌症のうち非侵襲性の真菌球は、上顎洞に好発し、片側性の鼻閉、悪臭、頰部違和感などを生じます。CTでは洞内の軟組織陰影に高吸収の石灰化様構造を伴うことが診断の手掛かりになります。
正答情報と症状から、原因として最も疑われるのは真菌です。
画像の確認
実画像A・Bでは右上顎洞の透過性が対側より低下し、CのCTでは右上顎洞を満たす軟部陰影の内部に小さな高吸収域が点在している。片側性の上顎洞陰影と内部石灰化を伴う菌塊像は真菌性上顎洞炎に特徴的で、選択肢aを支持する。
選択肢の確認
a.真 菌
正しい。真菌球による上顎洞炎では片側性の鼻閉や頰部違和感を生じ、画像で洞内の石灰化様高吸収域を認めることがあります。
b.放線菌
誤り。放線菌は慢性化膿性・肉芽腫性炎症を起こしますが、本問の典型的な上顎洞病変の原因としては真菌が最も疑われます。
c.緑膿菌
誤り。緑膿菌は院内感染や免疫低下患者の感染で問題になりますが、画像所見から推定する上顎洞真菌球の代表原因ではありません。
d.レンサ球菌
誤り。レンサ球菌は急性細菌性副鼻腔炎の原因となり得ますが、設問が示す慢性の片側性病変の最有力原因ではありません。
e.黄色ブドウ球菌
誤り。黄色ブドウ球菌も副鼻腔感染に関与し得ますが、本問で画像から特徴的に疑うのは真菌性病変です。
覚えるポイント
- 片側性上顎洞病変では真菌球を鑑別します。
- CTの洞内高吸収域や石灰化様構造が手掛かりです。
- 骨破壊を伴う場合は侵襲性病変や悪性腫瘍も鑑別します。