118C053|第118回 歯科医師国家試験 過去問
88 歳の男性。高血圧、脳梗塞および不整脈の既往がある。下顎左側第一大臼歯 の抜去が予定された。局所麻酔中に突然胸部不快感を訴え、その直後に意識を消失 した。呼びかけに反応がなく、頸動脈の拍動を触知できない。このときの心電図 (別冊No. 17)を別に示す。 直ちに行うのはどれか。2 つ選べ。

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正解: a・c
正答
a、c
この問題のポイント
反応がなく頸動脈拍動を触知できないため心停止です。心電図が除細動適応波形であれば、胸骨圧迫と電気的除細動を直ちに行います。
解説
成人が突然意識を失い、正常な呼吸がなく、脈拍を触知できない場合は心停止と判断します。まず応援を要請し、質の高い胸骨圧迫を開始してAEDまたは除細動器を装着します。
本問の心電図は除細動適応の致死性不整脈を示すため、電気的除細動を行い、ショック後は脈拍確認のために長く中断せず胸骨圧迫を再開します。
救急蘇生のポイント
心停止では原因診断や薬剤投与より、胸骨圧迫と早期除細動を優先します。
画像の確認
実画像の心電図では幅広いQRS様波形が非常に速く規則的に連続し、正常なP波とQRSの対応を認めない単形性心室頻拍の像である。頸動脈拍動を触知しない状況ではショック適応の心停止として、電気的除細動と胸骨圧迫心マッサージを直ちに行うa、cに対応する。
選択肢の確認
a.電気的除細動
正しい。心電図が心室細動または無脈性心室頻拍を示す場合、電気的除細動を直ちに行います。
b.β 遮断薬の投与
誤り。β遮断薬は心停止時の初期対応ではなく、循環をさらに抑制する危険があります。
c.胸骨圧迫心マッサージ
正しい。脈拍を触知できないため、直ちに胸骨圧迫心マッサージを開始します。
d.ニトログリセリンの投与
誤り。ニトログリセリンは意識があり循環が保たれた狭心症などで検討する薬剤で、心停止患者には投与しません。
e.アトロピン硫酸塩水和物の投与
誤り。アトロピンは特定の症候性徐脈で用いますが、除細動適応の心停止に対する初期処置ではありません。
覚えるポイント
- 心停止では胸骨圧迫を直ちに開始します。
- 心室細動・無脈性心室頻拍は除細動適応です。
- ショック後は速やかに胸骨圧迫を再開します。