118C048|第118回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床口腔外科学
下顎大臼歯部から下顎枝に及ぶ波動を伴う顎骨囊胞に対して開窓術を行う目的は どれか。2 つ選べ。
2つ選択
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正解: b・e
正答
b、e
この問題のポイント
大型顎骨囊胞に対する開窓術は、囊胞腔を口腔内へ開放して内圧を下げ、周囲重要組織を温存しながら病変を縮小させる保存的治療です。
解説
開窓術では、囊胞壁の一部を切除して口腔粘膜と交通させ、囊胞腔内の圧を低下させます。内圧が下がると周囲骨の吸収が抑えられ、病変周囲から骨新生が進み、囊胞腔が徐々に縮小します。
下顎大臼歯部から下顎枝に及ぶ大きな囊胞では、一度に全摘出すると下歯槽神経を損傷する危険があります。開窓によって病変を縮小させることで、下歯槽神経を温存しやすくなります。
治療選択のポイント
開窓術は低侵襲で重要組織を守りやすい反面、長期の洗浄・管理と患者の協力が必要です。縮小後に摘出術を追加することがあります。
選択肢の確認
a.根治性の向上
誤り。開窓術は保存的に病変を縮小する方法であり、単独で摘出術より根治性が高くなるわけではありません。
b.周囲骨の新生
正しい。囊胞内圧が低下すると周囲骨から骨新生が進み、囊胞腔の縮小が期待できます。
c.治療期間の短縮
誤り。開窓後は定期的な洗浄と長期観察が必要で、治療期間は一般に短縮しません。
d.病的骨折の防止
誤り。病変縮小により病的骨折リスクが低下する可能性はありますが、本問で示される主要な目的は周囲骨の新生と下歯槽神経の温存です。
e.下歯槽神経の温存
正しい。大きな囊胞を直ちに全摘出せず縮小させることで、近接する下歯槽神経を損傷する危険を減らせます。
覚えるポイント
- 開窓術は囊胞内圧を低下させます。
- 周囲骨の新生と病変縮小が期待できます。
- 大きな病変で下歯槽神経などの重要組織を温存しやすい方法です。