118C036|第118回 歯科医師国家試験 過去問
基礎歯科医学口腔解剖・組織・発生
副腎皮質ステロイド薬の長期服用患者の舌の病理組織像(別冊No. 8)を別に示す。 染色法はどれか。1 つ選べ。

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正解: a
正答
a
この問題のポイント
副腎皮質ステロイド薬の長期使用では免疫抑制により口腔カンジダ症が起こりやすくなります。真菌を検出する染色法を選びます。
解説
PAS染色は真菌細胞壁の多糖を赤紫色に染め、Candidaの菌糸や仮性菌糸を明瞭に描出します。舌上皮表層にPAS陽性の菌糸がみられる場合、カンジダ感染を支持します。
Grocott染色も真菌を黒色に染める有用な方法ですが、設問画像の染色調と正答はPAS染色です。画像が手元にない場合は、背景と菌体の色を確認して両者を鑑別します。
病理像で見るポイント
カンジダ症では上皮表層の菌糸・仮性菌糸、好中球浸潤、角化層内微小膿瘍などを確認します。
画像の確認
実画像では舌の重層扁平上皮表層に多数の細長い菌糸状構造が赤紫色に染まり、上皮細胞の核は青色に対比されている。糖質を含む真菌細胞壁が赤紫色に強調される色調はPAS染色に一致し、選択肢aを支持する。
選択肢の確認
a.PAS 染色
正しい。PAS染色は真菌細胞壁の多糖を赤紫色に染め、Candidaの菌糸を検出できます。
b.Grocott 染色
誤り。Grocott染色も真菌検出に用いますが、菌体を黒色に染めます。本問の病理像に対応する染色はPAS染色です。
c.SudanⅢ染色
誤り。SudanⅢ染色は脂質を染色する方法で、カンジダ菌糸の検出には用いません。
d.Papanicolaou 染色
誤り。Papanicolaou染色は細胞診で細胞形態を観察する染色で、組織内真菌を示す本問の染色ではありません。
e.Ziehl-Neelsen 染色
誤り。Ziehl-Neelsen染色は抗酸菌を検出する染色で、Candidaの検出には用いません。
覚えるポイント
- ステロイド長期使用では口腔カンジダ症に注意します。
- PAS染色では真菌が赤紫色に描出されます。
- Grocott染色では真菌が黒色に描出されます。