118A005|第118回 歯科医師国家試験 過去問
基礎歯科医学生理・生化学・薬理
治療薬物モニタリング〈TDM〉の対象になる薬物の特徴はどれか。1 つ選べ。
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正解: a
正答
a
この問題のポイント
**治療薬物モニタリング〈TDM〉**は、血中薬物濃度を測定し、有効性を保ちながら中毒を防ぐために投与量を調整する方法です。
解説
TDMが特に有用なのは、治療域が狭い薬物です。治療域とは、有効濃度と中毒濃度の間の範囲を指します。この幅が狭いと、わずかな濃度上昇で有害作用が生じ、わずかな低下で効果不足となります。
さらに、薬物動態の個人差が大きいこと、血中濃度と効果・毒性に関連があること、臨床症状だけでは投与量調整が難しいこともTDMの対象となる条件です。
ひっかけポイント
半減期、タンパク結合率、バイオアベイラビリティの大小だけでは、TDMの適応は決まりません。
選択肢の確認
a.狭い治療域
正しい。
有効濃度と中毒濃度が近いため、血中濃度を確認しながら安全な投与量を決める必要があります。
b.短い半減期
誤り。
半減期が短いこと自体はTDMの必須条件ではありません。採血時刻や定常状態への到達を考えるうえでは重要です。
c.血液脳関門の低い通過性
誤り。
血液脳関門の通過性は中枢移行性に関係しますが、TDM対象薬の一般的特徴ではありません。
d.血漿タンパクとの低い結合率
誤り。
タンパク結合率の高低だけでTDMの適否は決まりません。低アルブミン血症では遊離型濃度が変化するため、解釈に注意が必要です。
e.高いバイオアベイラビリティ
誤り。
バイオアベイラビリティが高いことは、投与薬物が全身循環へ到達しやすいことを示しますが、TDMの決定的条件ではありません。
覚えるポイント
- TDMの代表的適応は治療域が狭い薬物です。
- 血中濃度と効果・毒性の関連が明確な薬物で有用です。
- 投与量だけでなく、採血時刻、腎機能、肝機能も確認します。