117D087|第117回 歯科医師国家試験 過去問
次の文により87、88 の問いに答えよ。 82 歳の女性。上顎左側前歯部の動揺を主訴として来院した。診察の結果、 1 2 3 を抜歯し、審美性と発語機能を保持するため、ある義歯を製作することと した。初診時の口腔内写真(別冊No. 33A)、作業用模型の写真(別冊No. 33B)、治 療過程の写真(別冊No. 33C)及び義歯装着時の口腔内写真(別冊No. 33D)を別に 示す。 製作した補綴装置はどれか。1 つ選べ。

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正解: c
正答
c
この問題のポイント
抜歯前に義歯を完成させ、抜歯直後に装着して審美性・発音・創部保護を保つ装置は即時義歯です。
解説
即時義歯では、抜歯予定歯が口腔内にある段階で印象採得を行い、模型上で予定歯を削除して人工歯を排列します。抜歯当日に義歯を装着するため、無歯期間を避けられ、抜歯創の保護や止血にも役立ちます。
一方、抜歯後の顎堤変化を事前に完全には予測できないため、装着後に床内面調整、ティッシュコンディショニング、リライン、再製作が必要になることがあります。
画像の確認
実画像では、動揺前歯が残る状態で作業模型上に義歯を先に製作し、抜歯・縫合直後の欠損部へその義歯を装着している。抜歯当日に装着して審美性と発語を保つ即時義歯の工程であり、正答cを支える。
選択肢の確認
a.移行義歯
誤り。移行義歯は治療期間中の口腔状態変化に対応する暫間的義歯を広く指しますが、本症例の製作時期を最も具体的に示すのは即時義歯です。
b.最終義歯
誤り。抜歯直後は顎堤変化が大きく、直ちに最終義歯として扱うことはできません。
c.即時義歯
正しい。抜歯前に製作し、抜歯直後に装着するため即時義歯です。
d.診断用義歯
誤り。診断用義歯は顎位や審美・機能を診断するための装置です。
e.治療用義歯
誤り。治療用義歯は顎位や粘膜状態などを改善・確認する目的で用います。
覚えるポイント
- 即時義歯は抜歯前に製作し抜歯直後に装着する。
- 無歯期間をなくし審美・発音を保持する。
- 治癒後の顎堤変化に合わせて調整や再製作が必要。