117C025|第117回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科放射線学
右側顎下部の腫脹を主訴として来院した13 歳男子の初診時の口腔外写真(別冊 No. 5A)とMRI T2 強調像(別冊No. 5B)を別に示す。 本疾患の発症に関連するのはどれか。1 つ選べ。

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正解: b
正答
b
この問題のポイント
顎下部まで進展するラヌーラでは、原因となる唾液の多くは舌下腺に由来します。
解説
ラヌーラは舌下腺などから漏出した粘液が口底に貯留する粘液逸出性病変です。顎舌骨筋の隙間や後縁を通って顎下部へ進展したものは、顎下型または潜行性ラヌーラと呼ばれます。
MRI T2強調像では液体成分が高信号を示すため、病変の広がりと舌下隙・顎下隙との関係を評価します。治療では原因腺である舌下腺への対応が再発防止に重要です。
画像の確認
実画像では、右顎下部が大きく膨隆し、T2強調冠状断像で口底から顎下部へ連続する高信号の嚢胞性病変が写っている。顎舌骨筋を越えて進展するガマ腫の像であり、由来となる舌下腺を選ぶ正答bに対応する。
選択肢の確認
a.顎下腺
誤り。
顎下腺由来の唾液腺病変も顎下部腫脹を起こしますが、ラヌーラの主な原因腺は舌下腺です。
b.舌下腺
正しい。
舌下腺からの粘液漏出がラヌーラの発症に関与します。
c.顔面静脈
誤り。
顔面静脈は血管であり、粘液逸出性病変の原因ではありません。
d.Wharton 管
誤り。
Wharton 管は顎下腺管で、閉塞すると顎下腺炎や唾石症の原因となります。
e.顎下リンパ節
誤り。
顎下リンパ節の腫脹は炎症や腫瘍でみられますが、ラヌーラの発症源ではありません。
覚えるポイント
- ラヌーラは主に舌下腺由来の粘液逸出性病変。
- 顎下型では顎舌骨筋を越えて顎下隙へ進展する。
- 再発防止には原因となる舌下腺への対応が重要。