117A010|第117回 歯科医師国家試験 過去問
基礎歯科医学生理・生化学・薬理
薬物の有害作用による先天奇形が生じる可能性が最も高いのはどれか。 1 つ選べ。
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正解: c
正答
c
この問題のポイント
薬物による形態的先天異常の危険が最も高いのは、各臓器の原基が形成される器官形成期です。
解説
受精後早期には「全か無か」の時期があり、強い障害なら胚死亡、障害を免れれば大きな形態異常を残さないことが多いとされます。その後の受精後およそ3~10週ころは器官形成期で、催奇形因子の影響により臓器の形態異常が生じやすい時期です。
胎児期に入ると、形態異常よりも成長障害や機能障害が中心になります。歯胚や顎顔面発生を考える際にも、曝露時期と形成中の組織を対応させます。
選択肢の確認
a.受精直後~7 日ころ
誤り。
受精直後から約1週は着床前を含む早期で、一般に全か無かの影響が中心です。
b.受精後7~14 日ころ
誤り。
受精後7~14日ころも器官形成の本格化前で、胚死亡または回復という全か無かの影響が中心です。
c.受精後3~10 週ころ
正しい。
受精後3~10週ころは器官形成期で、薬物による構造的先天奇形の危険が最も高くなります。
d.受精後15~25 週ころ
誤り。
受精後15~25週ころは胎児期であり、主に発育や機能への影響が問題になります。
e.受精後26 週以後
誤り。
受精後26週以後も中枢神経などへの機能的影響はあり得ますが、主要臓器の形態的奇形が最も生じやすい時期ではありません。
覚えるポイント
- 器官形成期は受精後およそ3~10週です。
- 器官形成前は「全か無か」、胎児期は成長・機能障害が中心です。
- 催奇形性は薬剤の種類だけでなく、曝露時期と量で考えます。