116C028|第116回 歯科医師国家試験 過去問
12 歳の男児。学校歯科健康診断で異常を指摘されて来院した。初診時の口腔内 写真(別冊No. 6A)、エックス線画像(別冊No. 6B)及び歯科用コーンビームCT (別冊No. 6C)を別に示す。 所見として適切なのはどれか。4 つ選べ。

解答・解説を見る
正解: a・b・c・d
正答
a、b、c、d
この問題のポイント
混合歯列期の画像では、永久歯胚の有無、埋伏方向、乳歯根吸収、上顎洞内病変を系統的に確認します。
解説
提示画像では、上顎洞内の囊胞様陰影、上顎右側第二小臼歯の口蓋側方向への埋伏、上顎左側第二乳臼歯の後継永久歯萌出に伴う生理的歯根吸収、下顎右側第二小臼歯歯胚の欠如を読み取ります。
乳歯の歯根吸収が生理的か病的かは、後継永久歯の位置と萌出段階、吸収部位の規則性を見ます。永久歯先天欠如では乳歯根が比較的保たれることがあるため、下顎右側第二乳臼歯の所見を混同しないことが重要です。
画像の確認
実画像では、パノラマ像の上顎右側洞内に境界明瞭な円形の囊胞様陰影があり、同側第二小臼歯は正常な萌出方向から外れている。CBCTではその第二小臼歯歯冠が口蓋側を向く位置関係が分かり、上顎左側第二乳臼歯には後継歯に対応する根吸収がみえる。一方、下顎右側第二乳臼歯下には第二小臼歯歯胚が描出されず乳歯根が比較的保たれているため、a・b・c・dの組合せを支持する。
選択肢の確認
a.上顎洞に囊胞様病変が認められる。
正しい。上顎洞内に囊胞様病変が認められます。位置、境界、上顎洞粘膜との関係を確認します。
b.上顎右側第二小臼歯は口蓋側を向いて埋伏している。
正しい。CBCTで上顎右側第二小臼歯が口蓋側方向を向いて埋伏していることを三次元的に確認できます。
c.上顎左側第二乳臼歯は生理的歯根吸収が認められる。
正しい。上顎左側第二乳臼歯には後継永久歯の萌出に伴う生理的歯根吸収が認められます。
d.下顎右側第二小臼歯は先天欠如である。
正しい。下顎右側第二小臼歯の歯胚が認められず、先天欠如と判断します。
e.下顎右側第二乳臼歯は生理的歯根吸収が認められる。
誤り。下顎右側第二小臼歯が先天欠如であるため、同側第二乳臼歯に典型的な生理的歯根吸収を認めるとは判断しません。
覚えるポイント
- 混合歯列期は永久歯胚の有無と萌出方向を確認する。
- 乳歯根吸収は後継永久歯との位置関係で評価する。
- CBCTは頰舌的位置関係の確認に有用。