116A023|第116回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科放射線学
咬み合わせの異常を主訴として来院した患者の初診時の口腔内写真(別冊No. 2 A)、エックス線画像(別冊No. 2B)及び3D-CT(別冊No. 2C)を別に示す。受診前 日に左顔面を殴打されたという。 骨片の偏位の原因となる筋はどれか。4 つ選べ。

4つ選択
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正解: a・b・c・e
正答
a、b、c、e
この問題のポイント
下顎骨折では、骨片に付着する咀嚼筋や舌骨上筋群の牽引方向によって偏位が決まります。
解説
下顎骨骨折の骨片偏位は、骨折線の位置と方向、歯の咬合、そして筋付着によって決まります。咬筋、側頭筋、内側翼突筋は下顎枝・筋突起・下顎角周囲を上方へ牽引します。顎舌骨筋は下顎体内面に付着し、骨折部位によっては前方骨片を後下方へ牽引します。
茎突舌骨筋は茎状突起から舌骨へ走行し、下顎骨に付着しないため、下顎骨片を直接偏位させる筋ではありません。
画像の確認
実画像では、口腔内の咬合偏位とパノラマ像に加え、三次元CTで下顎骨の骨折線と骨片偏位が示されている。下顎骨へ直接付着して骨片を牽引する咬筋、側頭筋、顎舌骨筋、内側翼突筋が該当し、下顎骨へ付着しない茎突舌骨筋を除く正答a、b、c、eを支える。
選択肢の確認
a.咬 筋
正しい。
咬筋は頰骨弓から下顎枝外側・下顎角へ付着し、骨片を上方へ牽引して偏位に関与します。
b.側頭筋
正しい。
側頭筋は筋突起へ停止し、近位骨片を上方へ牽引するため偏位に関与します。
c.顎舌骨筋
正しい。
顎舌骨筋は下顎骨内面の顎舌骨筋線に付着し、骨折部位によって前方骨片の偏位に関与します。
d.茎突舌骨筋
誤り。
茎突舌骨筋は茎状突起と舌骨を結び、下顎骨に付着しないため、下顎骨片を直接牽引しません。
e.内側翼突筋
正しい。
内側翼突筋は下顎枝内側・下顎角に付着し、咬筋とともに骨片を牽引して偏位に関与します。
覚えるポイント
- 下顎骨折では筋付着と牽引方向を確認します。
- 咬筋・側頭筋・内側翼突筋は近位骨片の偏位に関与します。
- 茎突舌骨筋は下顎骨に付着しません。