115D089|第115回 歯科医師国家試験 過去問
32 歳の男性。オトガイ下部の腫脹を主訴として来院した。 5日前から下顎前歯 部の 疼痛を自覚し、 3日前から腫脹が増大してきたという。体温は38.4℃で、腫 脹部に波動を触れる。診察の結果、消炎処置を行うこととした。初診時の顔貌写真 (別冊No. 32A と口腔内写真 (別冊No. 32B を別に示す。 処置を実施の順番に並べよ。 解答:局所麻酔→①→②→③→④→⑤

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正解: a
正答
a
この問題のポイント
波動を触れる皮下膿瘍の切開排膿では、穿刺で内容と位置を確認してから切開し、排膿、洗浄、ドレーン留置の順に進めます。
解説
32歳男性で、下顎前歯部痛に続いて発熱とオトガイ下部腫脹が増悪しています。画像Aではオトガイ下部に境界不明瞭な発赤・腫脹、画像Bでは下顎前歯部周囲と口底側の腫脹が確認でき、触診では波動があります。局所麻酔後、まず穿刺吸引で膿を確認し、膿瘍腔の位置・深さを把握します。続いて皮膚切開を加えて排膿し、膿瘍腔を洗浄した後、再貯留を防ぐためドレーンを留置します。したがって「穿刺吸引→皮膚切開→排膿→洗浄→ドレーン留置」のaが正しい順序です。
画像の確認
実画像では、オトガイ下部に広い発赤・腫脹、口腔内では下顎前歯部から口底側の腫脹がみられる。波動を伴う膿瘍に対して、穿刺吸引で位置と内容を確認後、皮膚切開、排膿、洗浄、ドレーン留置と進む正答aを支える。
選択肢の確認
a.b → c → a → e → d(穿刺吸引 → 皮膚切開 → 排 膿 → 膿瘍腔の洗浄 → ドレーン留置)
正しい。
膿瘍確認後に切開・排膿し、洗浄後に持続排液路を確保する合理的な順序です。
b.d → e → a → c → b(ドレーン留置 → 膿瘍腔の洗浄 → 排 膿 → 皮膚切開 → 穿刺吸引)
誤り。
切開・排膿前にドレーン留置や洗浄はできず、手順が逆転しています。
c.c → a → e → d → b(皮膚切開 → 排 膿 → 膿瘍腔の洗浄 → ドレーン留置 → 穿刺吸引)
誤り。
穿刺吸引を最後に行うのでは、切開前の内容確認・位置確認という目的を果たしません。
d.d → b → c → a → e(ドレーン留置 → 穿刺吸引 → 皮膚切開 → 排 膿 → 膿瘍腔の洗浄)
誤り。
ドレーンは切開・排膿・洗浄後に留置します。
e.c → b → a → e → d(皮膚切開 → 穿刺吸引 → 排 膿 → 膿瘍腔の洗浄 → ドレーン留置)
誤り。
穿刺吸引は皮膚切開の前に行い、膿瘍の存在と切開部位を確認します。
覚えるポイント
膿瘍の外科的消炎処置は「穿刺確認→切開→排膿→洗浄→ドレナージ」です。ドレーンは最後に留置して排液路を維持します。