115C032|第115回 歯科医師国家試験 過去問
メトヘモグロビン血症のスクリーニングに有用なのはどれか。 1つ選べ。
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正解: d
正答
d
この問題のポイント
メトヘモグロビン血症では、通常の酸素投与だけでは改善しにくいチアノーゼと、特徴的なSpO2異常を認めます。非侵襲的なスクリーニングにはパルスオキシメータが有用です。
解説
メトヘモグロビンは、ヘモグロビン中の鉄が二価から三価へ酸化され、酸素を結合できなくなった状態です。局所麻酔薬や薬剤、先天性酵素異常などで増加することがあります。
通常のパルスオキシメータは、赤色光と赤外光の吸光度差から酸素飽和度を推定します。メトヘモグロビンが増えると2波長の吸光度が近づくため、実際の酸素化状態にかかわらずSpO2が約85%付近へ近づく傾向があります。
酸素投与をしてもチアノーゼとSpO2低値が改善しにくく、動脈血ガス分析で算出された酸素飽和度との間に差がある場合は、メトヘモグロビン血症を疑います。ただし、確定診断には複数波長を用いるCOオキシメータでメトヘモグロビン分画を測定します。
ひっかけポイント
パルスオキシメータはスクリーニングには有用ですが、メトヘモグロビン濃度を正確に測定する装置ではありません。
選択肢の確認
a.カプノメータ
誤り。
カプノメータは呼気二酸化炭素を測定し、換気状態を評価します。異常ヘモグロビンのスクリーニングには用いません。
b.筋弛緩モニタ
誤り。
筋弛緩モニタは末梢神経刺激に対する筋反応から神経筋遮断の程度を評価します。メトヘモグロビン血症とは関係しません。
c.血糖測定装置
誤り。
血糖測定装置は血中グルコース濃度を測定します。異常ヘモグロビンによる酸素運搬障害の評価には用いません。
d.パルスオキシメータ
正しい。
原因不明のチアノーゼとSpO2低値、酸素投与への反応不良を捉える非侵襲的スクリーニングに有用です。
e.BIS〈Bispectral index〉モニタ
誤り。
BISモニタは脳波を解析して麻酔による催眠深度の目安を示します。血液の酸素運搬能は評価しません。
覚えるポイント
- メトヘモグロビン血症では、チアノーゼとSpO2異常を認めます。
- パルスオキシメータはスクリーニングに有用です。
- 確定にはCOオキシメータによる異常ヘモグロビン分画測定を行います。