115C027|第115回 歯科医師国家試験 過去問
基礎歯科医学生理・生化学・薬理
同種の薬効を持つ医薬品について、死亡率の改善にかかる費用を比較するのはど れか。 1つ選べ。
解答・解説を見る
正解: b
正答
b
この問題のポイント
医療経済評価では、費用と効果をどの単位で比較するかを確認します。死亡率の改善、救命数、延命年数などの自然単位の効果を用いるのは費用効果分析です。
解説
費用効果分析では、複数の治療法について、必要な費用と得られる臨床効果を比較します。効果は、死亡回避数、血圧低下量、治癒率、延命年数など、医学的な自然単位で示します。
本問では、同種の薬効をもつ医薬品について「死亡率の改善にかかる費用」を比較しています。したがって、1人の死亡を回避するための追加費用などを評価する費用効果分析が該当します。
費用効用分析では、QALYなど、生活の質と生存期間を統合した効用値を用います。費用便益分析では、効果も金銭へ換算します。費用最小化分析は、治療効果が同等であることが確認されている場合に、費用の少ない方法を選びます。
ひっかけポイント
「同種の薬効」という表現だけで費用最小化分析を選ばないようにします。設問では死亡率の改善という効果を比較しているため、効果が完全に同等という前提ではありません。
選択肢の確認
a.費用分析
誤り。
費用のみを把握・比較する考え方であり、死亡率改善という臨床効果との比率を評価する方法ではありません。
b.費用効果分析
正しい。
死亡率の改善や救命数など、自然単位で表した効果と費用を比較します。
c.費用効用分析
誤り。
効果をQALYなどの効用値で表す方法です。本問は死亡率改善という自然単位を用いています。
d.費用便益分析
誤り。
治療効果を金銭価値へ換算し、費用と便益をともに金額で比較します。
e.費用最小化分析
誤り。
複数の治療法の効果が同等と証明されている場合に、費用が最も少ない方法を選ぶ分析です。
覚えるポイント
- 自然単位の効果を用いるのは費用効果分析です。
- QALYを用いるのは費用効用分析です。
- 効果が同等なら費用最小化分析を用います。