115C014第115回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科補綴学

義歯床縁の過長が原因で生じるのはどれか。 1つ選べ。

解答・解説を見る

正解: a

正答

a

この問題のポイント

義歯床縁が過長だと、口唇・頰・舌などの機能運動時に粘膜へ反復して機械的刺激が加わり、褥瘡性潰瘍を生じます。

解説

義歯床縁は、義歯の支持・維持を確保できる範囲で、周囲筋や小帯の運動を妨げない長さと厚みに形成する必要があります。

床縁が過長になると、咀嚼、嚥下、会話、開閉口時に可動粘膜や小帯へ食い込みます。持続的な圧迫と摩擦によって粘膜が虚血・損傷し、疼痛を伴う褥瘡性潰瘍が形成されます。

治療では、義歯床縁の過長部を特定して削合・研磨し、必要に応じて粘膜調整を行います。潰瘍が治癒しない場合は、悪性病変など他の原因を再評価します。

治療選択のポイント
潰瘍部だけを薬で処置するのではなく、義歯の圧迫部位や過長部を除去することが根本対応です。

選択肢の確認

a.褥瘡性潰瘍
正しい。
過長な床縁による反復圧迫と摩擦で粘膜が損傷し、疼痛を伴う潰瘍を形成します。

b.口腔 扁平苔癬
誤り。
免疫学的機序が関与する慢性炎症性粘膜疾患です。義歯床縁の過長が直接の原因ではありません。

c.再発性アフタ
誤り。
境界明瞭な疼痛性潰瘍を反復する疾患で、原因は多因子性です。特定の義歯床縁による持続的機械刺激が原因となる褥瘡性潰瘍とは異なります。

d.乳頭状過形成
誤り。
主に上顎義歯床下の口蓋粘膜にみられ、義歯の長時間装着、不適合、清掃不良、Candidaなどが関与します。床縁過長による局所潰瘍ではありません。

e.フラビーガム
誤り。
顎堤粘膜が線維性で可動性の高い組織へ変化した状態です。不安定な義歯による長期的な負担などが関与しますが、床縁過長で直接生じる潰瘍とは異なります。

覚えるポイント

  • 義歯床縁過長は褥瘡性潰瘍の原因になります。
  • 原因部位を削合し、滑らかに研磨します。
  • 調整後も治癒しない潰瘍は他疾患を鑑別します。

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