9PM88|第9回 公認心理師国家試験 過去問
ある集団の成員であることと、特定の性格や行動傾向を持つこととは無関係であるにもかかわらず、あたかも関係があるかのように認知することを表す用語として、最も適切なものを 1 つ選べ。
解答・解説を見る
正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、実際には関係がない2つの事柄について、関係があるかのように認知してしまう錯誤相関が問われています。
特に、ある集団に属していることと、特定の性格や行動傾向をもつことを結びつけてしまう点が重要です。
解説
錯誤相関とは、実際には相関がない、または相関が弱いにもかかわらず、2つの出来事や特徴の間に関係があると認知してしまう現象です。
社会心理学では、少数派集団と目立つ行動が結びつけられやすいことが問題になります。例えば、ある集団の一部の人が目立つ行動をしただけで、その集団全体がそのような性格や行動傾向をもつと誤って認知されることがあります。
これは、偏見やステレオタイプの形成と関係します。実際には個人差が大きく、集団所属だけで性格や行動傾向を判断することはできません。
ひっかけポイント
錯誤相関は「本当は関係がないのに、関係があるように見える」と覚えます。内集団バイアスは、自分の所属集団を好意的に評価する傾向です。
公認心理師としては、集団属性に基づく決めつけや偏見に注意し、個人をその人自身の情報に基づいて理解する姿勢が重要です。
選択肢の確認
1.級内相関
判定:誤り。
級内相関は、同じ集団や同じ測定単位内のデータがどの程度似ているかを示す統計的指標です。本問のように、無関係な集団所属と性格・行動傾向を結びつけて認知する現象ではありません。
2.錯誤相関
判定:最も適切。
錯誤相関は、実際には関係がない2つの事柄について、関係があるかのように認知することです。ある集団の成員であることと特定の性格や行動傾向を誤って結びつける本問の説明に合致します。
3.集団錯誤
判定:誤り。
集団錯誤という用語は、本問で説明されている社会心理学の代表的概念としては一般に用いられません。無関係な事柄を関連づける現象としては錯誤相関が適切です。
4.最小条件集団
判定:誤り。
最小条件集団は、ささいな基準で分けられた集団であっても、内集団をひいきする傾向が生じることを示す実験状況に関係します。本問のように、関係のない特徴を関連づける認知ではありません。
5.内集団バイアス
判定:誤り。
内集団バイアスは、自分が所属する集団を外集団より好意的に評価したり、有利に扱ったりする傾向です。本問は、集団所属と性格・行動傾向の関連を誤って認知する現象なので、錯誤相関が適切です。
覚えるポイント
- 錯誤相関は、関係がないものを関係があるように認知することです。
- 偏見やステレオタイプの形成に関係します。
- 内集団バイアスは、自分の所属集団を好意的に見る傾向です。
- 集団属性だけで個人の性格や行動を判断しないことが重要です。