9PM108第9回 公認心理師国家試験 過去問

心理学基礎-13 偏見・スティグマ・差別・集団

社会的・構造的な差別によって不利益を被っている者に対して、実質的な機会均等を実現することを目的として行う暫定的な取組として、最も適切なものを 1 つ選べ。

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正解: 2

正答

2

この問題のポイント

この問題では、社会的・構造的差別による不利益を是正し、実質的な機会均等を実現するための暫定的取組として、ポジティブ・アクションを選べるかが問われています。

「実質的な機会均等」「暫定的な取組」が手がかりです。

解説

ポジティブ・アクションは、過去または現在の社会的・構造的な差別によって不利益を受けている人々に対して、実質的な機会均等を実現するために行われる積極的な取組です。

例えば、女性、障害者、少数者などが、雇用、教育、昇進、社会参加の場で不利な立場に置かれてきた場合に、その格差を是正するために特別な措置を講じることがあります。

これは、形式的に同じ条件を与えるだけでは実質的な平等が実現しない場合に、格差を縮小するために行われるものです。

法規・倫理上のポイント
ポジティブ・アクションは、単なる優遇ではなく、構造的な不利益を是正し、実質的な機会均等を目指す取組です。

公認心理師の実践でも、個人の困難を本人の問題だけとして捉えるのではなく、社会的障壁、差別、制度上の不利益、合理的配慮の必要性を考える視点が重要です。

選択肢の確認

1.ノーマライゼーション
判定:誤り。
ノーマライゼーションは、障害のある人などが、地域社会の中でできるだけ通常の生活を送れるようにする考え方です。重要な福祉理念ですが、構造的差別の是正のための暫定的取組を表す用語としてはポジティブ・アクションが適切です。

2.ポジティブ・アクション
判定:最も適切。
ポジティブ・アクションは、社会的・構造的差別により不利益を被っている者に対して、実質的な機会均等を実現するために行う暫定的・積極的な取組です。本問の説明に合致します。

3.リスクコミュニケーション
判定:誤り。
リスクコミュニケーションは、災害、感染症、環境問題などのリスクについて、関係者が情報や意見を共有し、相互理解を図る取組です。差別是正のための暫定的取組ではありません。

4.ワーク・ライフ・バランス
判定:誤り。
ワーク・ライフ・バランスは、仕事と生活の調和を図る考え方です。働き方や家庭生活の支援に関係しますが、本問の社会的・構造的差別の是正を目的とする暫定的取組とは異なります。

5.ソーシャル・インクルージョン
判定:誤り。
ソーシャル・インクルージョンは、社会的に排除されやすい人々を社会の一員として包摂し、参加を保障する考え方です。関連する理念ではありますが、本問の「実質的な機会均等を実現する暫定的な取組」としてはポジティブ・アクションが最も適切です。

覚えるポイント

  • ポジティブ・アクションは、構造的差別による不利益を是正する積極的な取組です。
  • 目的は、形式的平等ではなく、実質的な機会均等の実現です。
  • ノーマライゼーションは、通常の生活を地域で送れるようにする福祉理念です。
  • ソーシャル・インクルージョンは、社会的包摂の考え方です。

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