9PM119|第9回 公認心理師国家試験 過去問
高齢者虐待に関して、地域包括支援センターが担う役割として、誤っているものを 1 つ選べ。
解答・解説を見る
正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、高齢者虐待に関して、地域包括支援センターが担う役割と、市町村が権限をもって行う措置との区別が問われています。
地域包括支援センターは、高齢者本人や家族を地域で支えるための相談・支援・連携の中核です。一方で、虐待被害者を行政権限に基づいて一時保護する措置は、地域包括支援センターそのものの役割ではなく、市町村等が関係機関と連携して判断・実施する性質のものです。
解説
高齢者虐待への対応では、早期発見、通報受付、事実確認、相談支援、関係機関との連携が重要です。
地域包括支援センターは、高齢者の総合相談支援、権利擁護、包括的・継続的ケアマネジメント支援などを担います。虐待が疑われる場合には、地域住民や関係者からの相談・通報を受け、必要に応じて市町村と連携し、訪問調査や支援方針の検討に関わります。
ただし、緊急に保護が必要な場合の一時保護や措置入所は、行政としての権限や法的手続を伴うため、地域包括支援センターが単独で講じるものではありません。
ひっかけポイント
地域包括支援センターは虐待対応の重要な窓口・連携拠点ですが、行政権限に基づく保護措置そのものの実施主体と混同しないことが重要です。
選択肢の確認
1.地域住民からの虐待通報を受け付ける。
判定:記述としては正しい。
地域包括支援センターは、高齢者虐待に関する相談や通報の窓口として機能します。地域住民、家族、介護サービス事業者などからの情報を受け、必要に応じて市町村と連携します。
2.虐待の事実確認のために訪問調査を行う。
判定:記述としては正しい。
虐待が疑われる場合、地域包括支援センターは市町村と連携して高齢者本人の安全や生活状況を確認します。訪問調査は、虐待の有無や緊急性を把握するために重要です。
3.虐待被害者を一時保護する措置を講じる。
判定:正答。記述としては誤り。
虐待被害者の一時保護や措置入所は、行政上の権限や法的判断を伴う対応です。地域包括支援センターは、必要性を把握し、市町村や関係機関につなぐ役割を担いますが、単独で一時保護の措置を講じる主体ではありません。
4.虐待防止に向けて、家族介護者の相談を受ける。
判定:記述としては正しい。
介護負担、孤立、経済的問題、認知症への対応困難などは虐待リスクを高めることがあります。地域包括支援センターが家族介護者の相談を受け、支援につなげることは虐待予防として重要です。
5.高齢者虐待防止ネットワークを構築・運営する。
判定:記述としては正しい。
高齢者虐待への対応では、医療、介護、福祉、行政、警察、法律関係者などとの連携が必要です。地域包括支援センターは、地域の関係機関とネットワークを構築し、早期発見と支援体制づくりに関わります。
覚えるポイント
- 地域包括支援センターは、高齢者虐待の相談・通報受付、事実確認、支援調整、ネットワークづくりに関わります。
- 一時保護や措置入所は、行政権限を伴うため、市町村等が判断・実施する対応です。
- 高齢者虐待では、本人の安全確保と家族介護者への支援を分けて整理します。
- 国家試験では、相談支援機関の役割と行政措置の実施主体を区別することが重要です。