8PM101|第8回 公認心理師国家試験 過去問
E. Kübler-Ross が提唱した死の受容モデルにおいて、何かを約束して死までの時間を延ばそうとする心理的反応段階として、最も適切なものを1つ選べ。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、E. Kübler-Ross の死の受容モデルにおける5段階のうち、「何かを約束して死までの時間を延ばそうとする段階」が問われています。
キーワードは、「約束する」「時間を延ばそうとする」「bargaining」です。
解説
Kübler-Ross は、死に直面した人の心理的反応を、代表的に次の5段階で説明しました。
- 否認〈denial〉
- 怒り〈anger〉
- 取り引き〈bargaining〉
- 抑うつ〈depression〉
- 受容〈acceptance〉
取り引きは、「もしもう少し生きられるなら、これをする」「この約束を守るから、時間を延ばしてほしい」といった形で、何らかの約束や願いを通して死を先延ばしにしようとする心理的反応です。
ただし、この5段階はすべての人が同じ順番で必ず通るという意味ではありません。実際の臨床では、個人差が大きく、段階が行きつ戻りつすることもあります。
緩和ケアのポイント
死の受容モデルは暗記だけでなく、本人の語りを決めつけずに聴く姿勢が大切です。段階に当てはめるより、いま何に苦しんでいるかを理解します。
選択肢の確認
1.怒り〈anger〉
判定:適切とはいえない。
怒りは、病気や死に直面した不公平感、理不尽さ、周囲への怒りとして現れる段階です。「約束して時間を延ばそうとする」反応ではありません。
2.否認〈denial〉
判定:適切とはいえない。
否認は、死や病気の現実を受け入れられず、「そんなはずはない」と感じる反応です。取り引きとは異なります。
3.受容〈acceptance〉
判定:適切とはいえない。
受容は、死をめぐる現実を比較的静かに受け止めていく段階です。時間を延ばすために何かを約束する段階ではありません。
4.抑うつ〈depression〉
判定:適切とはいえない。
抑うつは、喪失や死の現実に直面し、悲しみ、無力感、落ち込みが強まる段階です。問題文の説明には該当しません。
5.取り引き〈bargaining〉
判定:最も適切。
何かを約束して死までの時間を延ばそうとする心理的反応段階です。問題文の説明に合致します。
覚えるポイント
- Kübler-Ross の5段階は、否認、怒り、取り引き、抑うつ、受容です。
- 取り引きは、何かを約束して死や喪失を先延ばしにしようとする反応です。
- 5段階は固定的な順番ではなく、個人差があることを理解します。