8PM100|第8回 公認心理師国家試験 過去問
コミュニティ・アプローチにおいて重視されるアドボカシーの概念の説明として、最も適切なものを1つ選べ。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、コミュニティ・アプローチで重視されるアドボカシーの意味が問われています。
キーワードは、「当事者のニーズと利益を代弁する」です。
解説
アドボカシーとは、困難を抱える当事者が自分の権利やニーズを十分に表明しにくい場合に、その人の立場や利益を守るために代弁したり、必要な制度や支援につながるよう働きかけたりすることです。
コミュニティ・アプローチでは、個人の問題を本人の内面だけに限定して理解するのではなく、地域、制度、社会資源、差別、貧困、孤立などの環境要因も含めて考えます。
そのため、支援者は、本人への直接支援だけでなく、当事者の権利擁護、制度利用の支援、支援体制の改善、社会への働きかけを行うことがあります。これがアドボカシーの重要な役割です。
コミュニティ支援のポイント
アドボカシーは、本人の代わりに何でも決めることではありません。本人の意思と利益を尊重し、その声が届くように支援することです。
選択肢の確認
1.困難を抱えている当事者のニーズと利益を代弁するものである。
判定:最も適切。
アドボカシーは、当事者の権利、ニーズ、利益を守るために代弁し、必要な支援や制度につながるよう働きかけることです。問題文の概念に合致します。
2.危機状態に陥っている人の回復を援助する迅速で集中的な支援活動である。
判定:適切とはいえない。
これは危機介入の説明です。急性の危機状態に対して迅速に安全確保や安定化を図る支援を指します。
3.自ら問題を解消し、生活をコントロールしていけるよう援助する関わりである。
判定:適切とはいえない。
これはエンパワメントに近い説明です。当事者が自分の力や資源を回復し、生活を主体的にコントロールできるよう支援する考え方です。
4.相互にニーズを満たし合う、コミュニティの一員であるという感覚のことである。
判定:適切とはいえない。
これはコミュニティ感覚、またはコミュニティ意識に近い説明です。アドボカシーの説明ではありません。
5.クライエントを取り巻く人々と連携し、支援のネットワークを構築することである。
判定:適切とはいえない。
これはネットワーキングやケースマネジメントに近い説明です。支援ネットワークの構築は重要ですが、当事者のニーズと利益を代弁するアドボカシーとは焦点が異なります。
覚えるポイント
- アドボカシーは、当事者のニーズや利益を代弁し、権利を守る働きです。
- 危機介入、エンパワメント、ネットワーキングと区別します。
- コミュニティ・アプローチでは、個人だけでなく制度や社会環境にも働きかけます。