8PM145第8回 公認心理師国家試験 過去問

発達心理学-07 老年期・喪失・悲嘆

67歳の女性A、元保育士。文化的背景や経済的状態が多様な人々が暮らす地区で勤務していた。家庭で食事を十分摂れない園児もいたことから、退職後、商店街の組合から空店舗の提供を受け、子ども食堂を開設した。この地区の企業や農家が物品を提供し、勤務していた保育園の保護者が運営に協力した。そこで高齢者たちが昔遊びや勉強を教え、外国にルーツのある住民が母国の料理を作り、元保育士たちが親の相談相手になった。現在は、職種や年齢、人種や国籍も様々な人々が活動に参加し、地域の親子をサポートしながら、交流を深めている。 ``` Aの取組を通して育まれてきた、この地区の状態を表す用語として、最も適切なものを1つ選べ。

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正解: 1


## 正答

1

## この問題のポイント

この問題では、多様な背景を持つ人々が地域活動に参加し、互いに支え合う状態を表す**インクルージョン**が問われています。

事例のキーワードは、「文化的背景や経済的状態が多様」「職種や年齢、人種や国籍も様々」「地域の親子をサポートしながら交流」です。

## 解説

**インクルージョン**とは、年齢、障害、文化的背景、経済状態、人種、国籍などの違いにかかわらず、誰もが地域や社会の一員として参加し、尊重され、支え合える状態を指します。

Aは、家庭で十分に食事を摂れない園児がいることを背景に、子ども食堂を開設しました。その活動には、商店街、企業、農家、保育園の保護者、高齢者、外国にルーツのある住民、元保育士など、多様な人々が関わっています。

この活動では、子どもに食事を提供するだけでなく、高齢者が昔遊びや勉強を教え、外国にルーツのある住民が料理を作り、元保育士が親の相談相手になっています。地域の多様な人々がそれぞれの力を活かし、親子を支えながら交流を深めています。

このように、多様な人々が排除されず参加し、互いに役割を持って地域をつくっている状態は、インクルージョンとして理解するのが最も適切です。

> コミュニティ支援のポイント
> インクルージョンは、単に支援対象者を受け入れるだけではありません。多様な人が地域の一員として参加し、役割を持ち、互いに支え合う状態です。

## 選択肢の確認

1.インクルージョン
判定:最も適切。
多様な文化的背景、経済状態、年齢、職種、人種、国籍の人々が地域活動に参加し、互いに支え合っています。この地区の状態を表す用語として最も適切です。

2.インターベンション
判定:適切とはいえない。
インターベンションは介入を意味します。Aの取組自体は地域への介入ともいえますが、育まれてきた地区の状態を表す用語としてはインクルージョンが適切です。

3.ノーマライゼーション
判定:適切とはいえない。
ノーマライゼーションは、障害のある人などが地域で通常の生活を送れるようにする考え方です。本事例では障害に限定されず、多様な人々の参加と包摂が中心であるため、インクルージョンがより適切です。

4.レジテンシャル・ワーク
判定:適切とはいえない。
レジテンシャル・ワークは、施設生活など居住型支援に関わる実践を指します。本事例は地域の子ども食堂を通じた包摂的なコミュニティ形成です。

5.リフレクティング・プロセス
判定:適切とはいえない。
リフレクティング・プロセスは、家族療法などで対話や振り返りを通して新たな理解を促す方法です。地域の多様な参加状態を表す用語ではありません。

## 覚えるポイント

* **インクルージョン**は、多様な人々が排除されず、地域や社会の一員として参加する状態です。
* 子ども食堂は、食支援だけでなく、地域交流、親支援、見守り、居場所づくりにもつながります。
* ノーマライゼーションは、障害のある人の通常の生活の保障という文脈で整理します。

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