38Q72|第38回 介護福祉士国家試験 過去問
キューブラー・ロス(Kubler-Ross, E.)が示した終末期にある人の死の受容プロセスのうち「抑うつ」の段階として、適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
キューブラー・ロスが示した、死にゆく人の心理過程の5段階を順番どおりに整理する問題です。
基本となる順序は、「否認→怒り→取り引き→抑うつ→受容」です。抑うつは第4段階に位置します。
解説
キューブラー・ロスは、終末期にある人が自らの死に直面したときにみられる心理過程を、5つの段階として示しました。
第1段階は「否認」です。病気や死が近いという現実をすぐには受け入れられず、「何かの間違いではないか」などと考えます。
第2段階は「怒り」です。「なぜ自分なのか」という怒りや不公平感が、家族や医療・介護職などに向けられることがあります。
第3段階は「取り引き」です。「もう少し生きられるなら何でもする」など、死を先延ばしにしようとする願いや条件づけがみられます。
第4段階は「抑うつ」です。病気によって失ったものや、これから家族、役割、生活などを失うことへの悲しみが強くなり、気分の落ち込みや無口になる様子がみられることがあります。
第5段階は「受容」です。死が近いという現実を比較的静かに受け止める段階です。ただし、受容とは必ずしも喜びや積極性が生じることではありません。
この5段階は、すべての人が必ず同じ順序で経験するものではありません。ある段階を経験しない人、前の段階に戻る人、複数の感情を同時に示す人もいます。介護福祉職は、利用者を機械的に段階へ当てはめず、そのときの思いを否定せずに聴くことが大切です。
介護実践でのポイント
「いま抑うつの段階だから」と決めつけるのではなく、表情、言葉、食事、睡眠、交流の変化を観察します。強い落ち込みが続く場合や自傷を示唆する発言がある場合は、速やかに医療職などへ報告します。
選択肢の確認
1.第1段階
誤りです。 第1段階は「否認」です。病気や死という現実を認められず、間違いではないかと考える段階です。
2.第2段階
誤りです。 第2段階は「怒り」です。死に直面したことへの怒りや不公平感が現れる段階です。
3.第3段階
誤りです。 第3段階は「取り引き」です。条件と引き換えに死を先延ばしにしたいと願う段階です。
4.第4段階
正しいです。 第4段階は「抑うつ」です。すでに失ったものや、これから失うものへの悲しみが強くなる段階です。
5.第5段階
誤りです。 第5段階は「受容」です。死が近いという現実を比較的静かに受け止める段階です。
覚えるポイント
- 第1段階:否認
- 第2段階:怒り
- 第3段階:取り引き
- 第4段階:抑うつ
- 第5段階:受容
- 5段階は固定的な順序ではなく、本人を段階へ機械的に当てはめない。