37Q21|第37回 介護福祉士国家試験 過去問
次の記述のうち、鼻の構造と機能として、適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 2
正答
2.鼻毛は塵{ちり}や埃{ほこり}を除去する。
この問題のポイント
鼻には、吸い込んだ空気から異物を取り除き、加温・加湿して下気道へ送る働きがあります。
鼻毛は外鼻孔に近い鼻前庭にあり、塵や埃など比較的大きな異物が奥へ入るのを防ぎます。
解説
鼻腔は、呼吸の通り道であるとともに、吸い込んだ空気を浄化、加温、加湿する働きをもっています。また、鼻腔上部にある嗅上皮では、においを感知します。
外鼻孔から入った部分は鼻前庭と呼ばれ、皮膚と鼻毛があります。鼻毛は、吸気中に含まれる塵や埃などの比較的大きな異物を捕らえる、最初のフィルターとして働きます。さらに鼻腔の奥では、粘液が細かな異物を捕らえ、線毛運動によって咽頭側へ運びます。
鼻腔の外側壁には、上鼻甲介、中鼻甲介、下鼻甲介があります。その下方に、それぞれ上鼻道、中鼻道、下鼻道が形成されます。「前鼻道・中鼻道・後鼻道」という分け方ではありません。
鼻腔の奥は後鼻孔を通して上咽頭につながります。喉頭に直接つながるのではなく、上咽頭、中咽頭、下咽頭を経て喉頭へ続きます。
鼻腔粘膜には毛細血管が豊富に分布しています。豊かな血流によって吸気を体温に近づける加温作用が行われます。一方、粘膜が傷つくと鼻出血が生じやすいことにもつながります。
嗅細胞は、外鼻孔ではなく、鼻腔上部の嗅上皮にあります。空気中のにおい物質が嗅上皮に達すると嗅細胞が刺激され、その情報が嗅神経を通って脳へ伝えられます。
ひっかけポイント
「鼻道」は、上鼻道・中鼻道・下鼻道と覚えます。「前・中・後」ではありません。
介護実践でのポイント
鼻腔内は血管が豊富で傷つきやすいため、鼻腔の清拭や異物の除去では器具を深く挿入せず、粘膜を傷つけないようにします。乾燥、出血、鼻閉、呼吸状態の変化も観察します。
選択肢の確認
1.鼻腔{びくう}は前鼻道・中鼻道・後鼻道に分かれる。
誤りです。 鼻腔の外側壁には上・中・下鼻甲介があり、その下方に上鼻道・中鼻道・下鼻道があります。前鼻道・中鼻道・後鼻道という区分ではありません。
2.鼻毛は塵{ちり}や埃{ほこり}を除去する。
正しいです。 鼻前庭にある鼻毛は、吸い込んだ空気に含まれる塵や埃などを捕らえ、気道の奥へ入るのを防ぎます。
3.鼻腔{びくう}の奥は喉頭に直接つながっている。
誤りです。 鼻腔の奥は後鼻孔を通して上咽頭につながります。その後、咽頭を経て喉頭へ続くため、喉頭に直接つながっているわけではありません。
4.鼻腔{びくう}には毛細血管は少ない。
誤りです。 鼻腔粘膜には毛細血管が豊富に分布しています。この血流によって吸気が温められます。
5.嗅細胞は外鼻孔にある。
誤りです。 嗅細胞は、鼻腔上部にある嗅上皮に存在します。外鼻孔にはありません。
覚えるポイント
- 鼻毛は、塵や埃など比較的大きな異物を捕らえる。
- 鼻腔では、鼻毛、粘液、線毛運動によって吸気を浄化する。
- 鼻道は、上鼻道・中鼻道・下鼻道に分ける。
- 鼻腔の奥は上咽頭につながり、喉頭へ直接つながるわけではない。
- 鼻腔粘膜には毛細血管が豊富で、吸気の加温に役立つ。
- 嗅細胞は鼻腔上部の嗅上皮にある。