37Q20第37回 介護福祉士国家試験 過去問

こころとからだのしくみこころとからだのしくみ

次のうち、顔の感覚に関与する脳神経として、正しいものを1つ選びなさい。

解答・解説を見る

正解: 2

正答

2.三叉神経{さんさしんけい}

この問題のポイント

脳神経の名称と代表的な働きを対応させる問題です。

顔面の触覚、痛覚、温度覚などの一般感覚を脳へ伝える主体は、第Ⅴ脳神経である三叉神経です。名称が似ている顔面神経は、主として表情筋を動かす神経です。

解説

三叉神経は、第Ⅴ脳神経にあたる混合神経です。顔面の皮膚、角膜、鼻腔・口腔の粘膜、歯などから、触覚、痛覚、温度覚などの感覚を脳へ伝えます。また、一部の枝は咀嚼筋を動かす運動機能も担います。

三叉神経は、次の3枝に分かれます。

  • 眼神経:額、上まぶた、角膜、鼻の上部などの感覚に関わる。
  • 上顎神経:頬、下まぶた、上唇、上顎や上の歯などの感覚に関わる。
  • 下顎神経:下唇、顎、下顎や下の歯などの感覚に関わり、咀嚼筋を動かす運動線維も含む。

顔面神経は、第Ⅶ脳神経で、主に表情筋を動かします。また、舌の前方約3分の2の味覚や、涙腺、顎下腺、舌下腺などの分泌にも関わります。顔面神経という名称から顔の感覚を担うように見えますが、顔面の一般感覚の主体は三叉神経です。

ひっかけポイント
「顔の感覚」は三叉神経、「顔の表情運動」は顔面神経です。名称だけで顔面神経を選ばないようにします。

介護実践でのポイント
洗顔や整容のときに顔の片側のしびれ、触れた感覚の低下、強い発作性の痛みなどがみられた場合は、状態を記録して医療職に報告します。顔の感覚障害と、顔面筋の動かしにくさを区別して観察することも大切です。

選択肢の確認

1.嗅神経

誤りです。 嗅神経は第Ⅰ脳神経で、においを感じる嗅覚を伝えます。顔面の触覚、痛覚、温度覚を伝える神経ではありません。

2.三叉神経{さんさしんけい}

正しいです。 三叉神経は第Ⅴ脳神経で、顔面の触覚、痛覚、温度覚などを伝えます。また、下顎神経には咀嚼筋を動かす運動線維も含まれます。

3.顔面神経

誤りです。 顔面神経は第Ⅶ脳神経で、主に表情筋の運動を担います。舌の前方約3分の2の味覚や涙液・唾液の分泌にも関わりますが、顔面の一般感覚の主体ではありません。

4.迷走神経

誤りです。 迷走神経は第Ⅹ脳神経で、咽頭や喉頭の運動・感覚、発声や嚥下、胸部・腹部臓器への副交感神経作用などに関わります。顔面の一般感覚を担う神経ではありません。

5.舌下神経

誤りです。 舌下神経は第Ⅻ脳神経で、舌の筋を動かし、発音、咀嚼、嚥下を支えます。顔面の感覚を伝える神経ではありません。

覚えるポイント

  • 三叉神経は、顔面の触覚、痛覚、温度覚を伝える。
  • 三叉神経は、眼神経、上顎神経、下顎神経の3枝に分かれる。
  • 下顎神経は、咀嚼筋の運動にも関わる。
  • 顔面神経は、主に表情筋の運動を担う。
  • 「顔の感覚は三叉神経、顔の表情は顔面神経」と区別する。

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